140人入ると満席になる、横浜にぎわい座の地下ステージ「のげシャーレ」で、2013年から続いている異色の二人会です。
コラーゲンさんは、元々は吉本興業の芸人さんで、雨上がりの蛍原さんとNSC時代は「メンズホワイト」という漫才コンビでしたが、卒業と同時にコンビは解消。
その後、相方を変えて吉本で暫くは漫才をやっておられましたが、ピン芸人として上京。紆余曲折ありながら、現在はワハハ本舗に所属してピン芸人として活躍しています。
本日のオープニングトークは、『闇営業』がトークテーマで、朝左久時代の苦い営業の話を語る一之輔師匠。
ここには、書けない内容ですが、落語家や講釈師は、事務所に所属していないから、全てが闇営業だというのは、確かにそうですね。
1.猫定/一之輔
根多卸しでした。コラーゲンさんとの会は、毎回長講一席なので、根多が尽きた感じがするからと、根多卸しになったらしい。
まず、ニンに無いイメージの『猫定』を、どう演じるのか?!凄く興味が湧きました。すると、本編に入りにくそうに、猫のマクラを振る一之輔師匠。
奥さんの実家へ、嫁取りの挨拶で行くと、奥さんが猫を飼っていたそうで、猫の名前が「サイトウ」だったそうです。
一之輔師匠は、なぜ猫の名前がサイトウなのか詳しくは語りませんでしたが、私は吉田戦車のギャグ漫画「染るんです!」に登場する、カブト虫のサイトウさん。
あれを連想したんですが、違うのかな?そんなマクラから、本編『猫定』へ。
『猫定』と言えば六代目圓生のイメージですかねぇ。あんな風にはやらんだろうと思ったら、導入は、奇をてらわず本寸法に始まりました。
ただ、ニンに無いので、魚屋定吉の博徒らしい感じ、渡世人としての科白回しが弱い。
仕方ない気もするが、賭場の空気や緊張感が無いと、猫の鳴き声の回数で丁半を当てるくだりだけでは、前半はあまりに面白くない。
誰から習ったんだろう?と、思って聴いていましたが、雲助師匠からかな?雰囲気は、似ている気がしました。
更に定吉の女房・お滝。年増の色気で若い男を誘惑して家に連れ込む悪い女である。そして、若い男をけしかけて、定吉を殺させる。
ここは、何度かやるうちに良くなりそうな予感があります。今回はアッサリ、サッパリやりましたが、お滝次第だと思います。
そして、終盤。定吉が若い間男に、竹槍で殺害される場面から、猫が仇討する場面。更に、定吉とお滝の通夜へと、どう展開させるか?
圓生のようなおどろおどろしい怪談調ではないだろうとは思いましたが、按摩の三味ノ市!このキャラクターを巧みに使い落語らしい笑いにするのは、一之輔師匠らしいと思いました。
でねぇ、お滝を猫が襲う描写は勿論あるんですが、このお滝の前に若い間男を、猫は殺しているんですが、その描写がありませんでした。
コレは、意図的にカットしたのか?単に忘れて飛ばしたのか?少し妙な感じがして、気になりました。
それでも、初演であれば、まずまずだったと思います。また、近いうち聴いてみたい根多です。
2.まさかの癌宣告/コラーゲンはいごうまん
自身が、大腸癌にかかり有明のがんセンターで手術を受けたドキュメントを笑いに変えてしまうコラーゲンさん。
音楽イベンター兼プロデューサーの松原裕さんの話題なども交えて、相変わらず、ここには書けない話をてんこ盛。
人が、『癌だ!』と宣告されたら。。。その前に、癌の疑いがあるから、精密検査します!と、言われたら。。。
一日中でも、スマホで検索して、答えなんて見付からないのに、癌の症状や原因を探り捲る。そして、、、癌の原因の有力な一つに、
スマホの使い過ぎがヒットして、思わずスマホから手を離して、落としてしまう。
次回は、来年1月14日。芸能ホールで開催されます。