お次はSUZUKI編。
レプリカブームの火付け役RG250Γのデビューから2年。
84年デビューの
RG500Γに続いて、
RG400Γが国内向けデビュー。
HONDAのNSとは違い、500とセットでのデビューが効いてか500とまとめて
保安部品がついたレーサー
と高い評価を獲得。
特に
スクエア4と呼ばれる独特のエンジン形式がこのマシンのレプリカとしての本気度を表してるような気がします。
V4と同じく横幅がスリムになる利点は理解できますが、(特にクランク室が気筒ごとに密閉されなければならない2ストにおいて)クランクが2軸になり部品点数が増え、複雑かつ重量増となるこのエンジンを積むΓがめっちゃ速いってのはタンデムツインを積んだKAWASAKIのKRと同じくらい私には理解できてません。
まぁ、このバイクしかない形式ってのはやっぱりワクワクしますよね。
バイク好きってメカ好きが多いので。
HY戦争で死にかけ、経費削減の為に一時WGPから撤退していた中にも関わらず『ガンマを愛してくれる人の為のチャンピオンマシン』を発売したSUZUKIの男気を感じるマシン。
こんなバケモノが
62万8000円
で買えたってのは驚きです。
まぁ、6年前に発売されたアルトは
47万円だったので、単純に今のバイクと比較はできませんが。
発売期間は2年と短かったですが、よく売れたみたいで、500、400とも現在も割と見かけます。
(特にお店で)
すっごい高くて
買えやしませんがね。
これは乗ってみたい・・・と言うより、エンジンをバラすとこ見てみたいです。
続いては
GSX-750R
これ、よく覚えてます。
まずは、めっちゃ軽い。
私が最初に乗ったZZRは乾燥重量193kgと400としてはかなりの重量級。
なのに、750のこのバイクは179kgと言う400の4ストレプリカ並みの超軽量。
まだ、初心者だった私は10年以上前にこんなバイクがあったのかとビックリすると同時に
SUZUKIのバイクは軽い
(ついでにKAWASAKIのバイクは重い)
と印象付けられた一台でした。
そして、その軽さの要因。
油冷。
これもこのバイクで初めて知りました。
それもその筈。
バイクで油冷はSUZUKIだけ。
補助的に用いられ、空油冷となっているのはBMWなどに見られますが、カタログ上でエンジン型式が油冷になっているのはSUZUKIのバイクだけじゃないかと。
しかし、素人目に見て構造がシンプルで軽量化できるとは言え、冷却効率を考えると出力上げるにはやっぱり水冷じゃないのかなぁとか、でっかいオイルクーラーつけた空冷じゃんとか思ってたらこのマシン、全日本ロードレース TT-F1クラスでチャンピオンになってました。
油冷すごいじゃん。
ビッグバイク初のレプリカとも言われるこのバイクも排ガス規制が厳しくなる中、92年には水冷化。
以降細かくモデルチェンジを繰り返しつつ、現在に至るまでずっとラインナップを続けております。
でも、GSX-R750と言えば、
油冷のアレね。
と年配のバイク好きの人からは返ってくるぐらい、初期のイメージは強いと思います。
ついでに中古も油冷モデルはめっちゃ高いです。
その後も油冷エンジンを搭載したバイクは次々と発売されていきますが2008年、GSX1400の発売終了をもって途絶えます。
が、
2020年、
250スポーツバイクのラインナップが割と賑やかな今、どれだけ今の若者にウケるか注目してます。
(乗ってるのは油冷好きのおっさんが多い可能性も・・・)
その他には
GF250もこの年ですね。
この辺りから250の水冷4発の競走が激化していきますが、レプリカ路線でイケイケの一方で『軽快なフットワーク』の『優等生』(当時のカタログから)なネイキッドを出してくると言うのはレプリカブームの後を模索していたのでしょうか。
結局、水冷4発も高回転、高出力の競走になりますが・・・。
ちょっと早すぎた感じもしますね。
レプリカブームに火を付け、その流れを加速させるべくビッグバイクまで広げながらその後を模索。
HY戦争からの復活を果たし、SUZUKIらしさを全面に押し出しつつその流れを確実なものに。
SUZUKI完全復活を印象付ける、
1985年、SUZUKIのラインナップでした。