明治創業以来の初クレーマー | 洋服直し屋の日常

洋服直し屋の日常

服の直しや仕立ての仕事をしています。
日常で出会ったおもしろいこと、服の製図や
自分でできる修理方法など書いています。

                         明治創業以来の初クレーマー
日本の三大うどんといえば、
〇 讃岐(さぬき)  稲庭(いなにわ) 水沢うどんだが、
先日、ちょっとしたことがあった。

お客さんに、木箱に入った進物用の稲庭うどんをいただいた。
うどん好きな私だけど、それを食べるのははじめてだった。

さっそくゆであげ、1本を試食した。
タレも付けていないのに、そのあまりのおいしさに仰天した。

数日で乾麺全部平らげた。
おなじ物をもっとほしい!と思い、
ラベルを見ながらネットで探したらヒットした。

木箱入り 3,240円(税込) 送料630円 

140g×6袋 つゆ無し                                    
                                                                           
高っ! 私には買すぎる(>_<)

私独りが食べるのだから、木箱なんか要らん。

家庭用 、普段使いの安いのでいいのよ。

幸いのぞみの物が、おなじショップにあった。

 

ご家庭用 稲庭うどん3,056円(税込)送料無料 
400g X 5袋 めんつゆ(200ml)プレゼント付き 


これだ!


                         


届くなり、ゆであがるのが待ちきれない!!食べてみた!

くそまずい
食べられん
ゆでかたがまずかったのか?
捨てた。
もう一度ゆで直した。やはりまずくて食えん。

あんなにおいしかった進物用と家庭用とは原料が違うかもしれない。

メーカーに問い合わせしてみた。

 

 

「原料は一緒です。うちは手延べですので、進物用は麺の太さがおなじところ、
つまりいいとこ取りしています。その残りを家庭用にしています。
なので、家庭用は太さがまちまちです」



それは気づかなかった。数本を並べてみた。



                          


ホントだ。うどん、冷や麦、そーめん ほどのちがいがあるじゃないの!

これじゃ、一番太い麺がゆであがる時間には一番細い麺はトロトロになるじゃん。
口当たりが悪いわな。さらに、太さにより麺がつゆを吸い込む量もちがう。

まずいわけだ。

メーカーに「家庭用の麺を食べたらまずかったという
クレームはありませんでしたか?」 とメールした。

「創業150余年、そんなクレームを言われたのは、おたくが初めてです」
 

 

そんなぁ! 創業明治以来私が最初のクレーマーか? オイッ!
 

私ってそんなメンドーな女なのか?

 

どんな種類の麺でもいい、
アルデンテまたは一番おいしいゆであがりってものがあるじゃないの?
太、中、細 の麺を同時に鍋にほうり込んで、均一にゆであがるんか?

でも良心的なメーカーだった。
「残りの麺をお送りくだされば、当店側からキャンセルして、
現金をお返しいたします」


「でも、つゆも少し使ってしまいました」
「いいですよ、残りのつゆはご自由にお使いください」 と返事があった。


でもいつも思う、あの進物用の稲庭うどんをもう一度食べたい!!!

 

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