『仕掛かりレイアウトの現状を整理する』　初めて本格的なレイアウトを作り始めたのが2019年の1月だから、今年でもう5年になる。にもかかわらず、いまだに鑑賞に耐えうるまで完成しているものは、百均ケー…

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以前この記事で紹介した、三年ほど放置されているNの600×900レイアウトの処遇について、あれこれ考えた結果、

①短編成の電車や気動車を主体にした

②1950年代の国鉄地方路線ふう

にするのがよいのではないかという結論に至った。①はリンクの記事でも触れているとおり、機関車牽引列車はどうしても必要有効長が伸びてしまい、このサイズにはやや窮屈であることから考えた。二両編成でもじゅうぶん絵になる電車・気動車のほうが、自然な運転ができそうだと思う。あと機関車牽引列車ばかり作って来たので、すこし目先を変えようという意味合いもある。

　②の時代設定は我が家では必然として、地方路線というのは、当初の計画で鶴見線ふうの臨港線を想定していたのとはだいぶ大きな隔たりがある。個人的に都市的な景観よりも丘陵・山地の景観に惹かれるという傾向があったためか、工場などが大部分を占める臨港線のストラクチャー作りには、あまりやる気が起きず、それも中断の大きな理由のひとつという経緯も踏まえての改善策のつもり。

　さて具体的なモデル路線をどうするかだが、いろいろと考えを巡らせた結果、青梅線に白羽の矢が立った。青梅～氷川の設定ならば、17ｍ級車２両編成で完結する。関東在住のため、気軽に取材に行きやすいというのも有難い。また、ときおりED16かED34あたりの貨物を走らせようかと考えているが、こちらはしばらく先になりそう。また、厳密に青梅線そのものを目指すというわけではないので、山岳線の身延線や飯田線の車輛も少し作って走らせてみたい。架線柱は取り外し式にするつもりなので、気動車や蒸機も運転できる。

　先日はさっそく18きっぷを使い、鳩ノ巣駅へと取材に行ったのだが、その模様は後日の記事に譲ることとする。

　さて、1950年代中頃の青梅線の使用車両だが、たまたま手許に1954年10月の電車配置表のコピーがあったため、かなり正確に窺うことができた。青梅区の内訳はモハが20両ですべてクモハ１１、付随車はクロハ16が1両に、クハ16が16両となっている。

　長谷川明『鋼体化国電モハ50系とその仲間たち』（RMライブラリー）を参照しつつ、1954年時点の青梅のモハ11の形態を分類してみたところ、次のようになった。

１１４=旧モハ30、Sルーフ改造

４０３、４０９、４１７、４２２、４２５、４２７=モハ50Aタイプ（リベットあり標準型、半室運転台）

４３４、４３６、４４３、４４４、４５１、４５４、４５７、４６２＝モハ50Bタイプ（〃、全室運転台）

４５０、４５９、４６５＝モハ50Cタイプ（全溶接張り上げ屋根）

４９３、４９７＝モハ50Dタイプ（基本的にCタイプ同様。ただし４９３は木製屋根、普通型前照灯の通常型）

　GMキットはモハ50Aをベースとしつつ、選択パーツでBも作れるようになっている。いずれも青梅線では大所帯だったようなので、ひとまずGMのほうはキットを素直に組めばよさそうということになった。鉄コレ（ただしクハ65タイプ）はそのままだと４９３になるが、せっかくなのでCのように雨樋を削って張り上げ屋根の美しい姿で仕上げようと思う。こちらはGMキット改のクハ38（モハ30系列）とコンビを組ませるつもりでいる。

　旧国はこれまでまともに作ったことがなく、かなり暗中模索の感が強いのだが、レイアウトと車輛ともども、少しずつ作っていけたらと思っている。

1954（S29）年10月の青梅区のモハ１１(旧モハ50)の形態分類について