先日、サンリオピューロランドに行き、KAWAII KABUKIを見て心を奪われたため、その内容についてご紹介したいと思います。
ですが、その前に、皆さんはタイトルを見てどのように読みましたか?
最初の英語は「かわいい かぶき」と、ローマ字が苦手な人以外は楽々読めると思います。問題はその後です。
私は、「ハローキティーざのももたろう」と読みました。
と、ここで、勘のいい人とサンリオガチ勢の方々はお気づきかもしれませんが、正しくは「ハローキティいちざのももたろう」なのです。
確かによくよく考えてみたら、ハローキティーではなくハローキティですし、「ハローキティ座って星座みたいだな」とも思いましたが、伸ばし棒と漢字の1ってどうしてこうも似ているのでしょうか。日本語って難しいですね。
さて、そんな、難しい言語を操る日本ですが、その伝統文化である歌舞伎が、なんとサンリオピューロランドで観られると。
しかも内容は、あの桃太郎だとは、一体どういうことだと、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、KAWAII KABUKIの内容を、私の記憶が許す限り、洗いざらいお伝えしていこうと思います。
ここからは、ネタバレ注意どころかネタバレ警報、いや、ネタバレ避難勧告レベルなので、ネタバレをされたくない方は、今すぐ避難してくださいね。
あらすじ ここは、サンリオピューロランド。 今はハローキティ一座が桃太郎の公演を行っているところである。 まずは鬼ヶ島のシーンからスタートだ。
鬼ヶ島には、ボスである鬼丸(ばつ丸)やその手下の鬼たちが暮らしており、そこに犬(ポムポムプリン)、猿(ダニエル)、キジ(シナモン)が鬼退治にやってくる。 三匹たちが鬼との戦いに悪戦苦闘していると、鬼丸の頭上に巨大な桃が降ってきて、鬼丸を押し潰すように桃太郎(キティ)が現れた。 桃太郎は武力ではなく魔法のような力で鬼と戦い、鬼の角を花に変えて、鬼たちの心の鬼を取り除いたところで、ハローキティ一座の公演は幕を閉じる。
公演後に、ハローキティ一座が公演の振り返りをしていると、鬼の角が花に変わるシーンで小道具にミスがあり、1人だけ角が変わっていない鬼がいたことに気がつく。 小道具係のシナモンは鬼役が乱暴に扱ったからだと主張するが、ばつ丸に小道具係のせいだと責められ泣いてしまう。 しかし、実際には、1人だけ鬼の角が変わらなかったのは、それが本物の鬼、鬼ゴロウだったからなのだ。
鬼ゴロウは、自分のせいでハローキティ一座が仲違いをしてしまったと悲しみ、自分の島に帰って行ったが、それを知ったハローキティ一座は、鬼ゴロウを追いかけて、本物の鬼ヶ島へと向かおうとする。 もちろん、ハローキティたちは鬼ヶ島がどこにあるのか知らないが、熱い想いが通じて不思議な地図が現れ、鬼ヶ島に行くことができたのだった。 鬼ヶ島に到着し、鬼ゴロウを正式にハローキティ一座のメンバーに招いたところでKAWAII KABUKIは幕を閉じた。
以上が私が覚えている範囲のあらすじです。
面白かった点は二つあります。
一つ目は、KAWAII KABUKIの公演内で、ハローキティ一座が桃太郎の公演をしていたところです。
私は何も事前知識を入れずに観ていたため、鬼退治してハローキティ一座の公演が終わった時点でKAWAII KABUKIの公演も終わったと思っており、「もう終わり?」と驚いていましたが、今この記事を読んでくださっている方は、私のような勘違いをせずに済みますね。
また、鬼の角が花に変わったシーンで、1人だけ鬼の角がそのままだということに気が付いた時も、普通にガチなミスだと思っており、「見なかったことにしておこう」と思っていましたが、読者の方は、それもKAWAII KABUKIに欠かせない重要なシーンだと分かったと思うので、どうぞ積極的に見てあげてください。
私は花に変わった瞬間に気が付かず、小道具の仕組みについて謎のまま終わってしまったので、読者の方には、そのシーンを注意深く観ていただきたいと思います。
もう一つの面白かった点は、きちんと歌舞伎らしさがあったところです。
キャラクターの顔も、ここでしか見られない貴重な歌舞伎メイクになっていましたが、特に歌舞伎を感じたのは、暗闇でのシーンです。
あらすじには書いていないのですが、途中で停電するシーンがあり、そこで動きがスローモーションになった際に「歌舞伎だ」と感じました。後から調べると、どうやら歌舞伎の「だんまり」という演出だそうです。
さて、KAWAII KABUKIの面白かった点を二つ挙げましたが、あとは、なにより、信じることの大切さだとか、違いがあるからこそ良いということだとか、とても深いメッセージを受け取ることができる素晴らしいショーですので、是非一度、いや、一度と言わず何度も見て頂ければと思います。