金糸梅の花が、咲くんです。
黄色くて丸い花弁が五枚、まるで子供が黄色いクレヨンで花を描いたかのような単純な形の花なんですけど、
それが、ぽっ、ぽっ、ぽっ、と沢山咲くんです。
なんともいえず可愛くて。誕生日が近づくと金糸梅の花がたくさん咲くのが嬉しいんです。
ああ、もうすぐ夏だ、もうすぐ誕生日が来るって。
アパートの中庭にこんもりと生い茂り、
スカートの模様みたいに黄色い花がまばらに咲き誇るのを、楽しみにしていました。
二週間くらいしか咲かないので、一日一日、
花が増えていく様子、あるいは減っていく様子を見ていました。
母からは、毎年、誕生日にはヒマワリの花をもらっていました。
三歳の私が顔と同じくらいのヒマワリを一本嬉しそうに持っている写真がありますが、
たぶんそんな前から、誕生日にはヒマワリだったんです。
今はそんな大きなのではなくて、手のひらくらいの小柄な花をくれます。
小洒落れた小さなブーケにヒマワリが一輪入っているようなもの。
一時期ヒマワリが怖い時期がありました。
よく、小学校の花の勉強の時に、花の一生的な内容をやるでしょう。
その中で、ヒマワリが枯れると、周りの黄色い細かな花弁がしわしわになって、
真ん中のおしべ・めしべの部分に種がたくさんついてむき出しになっている写真を見ました。
花の最盛期の輝かしい、自信に満ちたヒマワリの姿と、枯れた後のしゃがれた姿のギャップに衝撃を受け、
小さな茶色い種がわっとひしめきあって、今にもこぼれ落ちそうになる様子が気持ち悪いとさえ思ってしまったんです。
ヒマワリにも、農家さんにも失礼な話ですよね。
今でも、あんまりに大きなヒマワリは、なんとなく枯れた時のことを想像してしまって、あまり得意ではありません。
でも、花の魅力も同じくらい分かります。小さい時から馴染みのある花でもありますし、好きです。
時期的には、紫陽花とかが思いつく季節なんだと思いますが、
私にとっては夏が来るよと教えてくれる、黄色い花たちの季節なんです。
