私達が結婚した頃(昭和時代)は夫の仕事の関係で実家からだいぶ離れた東京で暮らしていました。
そして夫の実家では義父母が数代続く家業を細々と営んでいました。
結婚2年目に入り赤ちゃんが宿りました。
一方夫の実家では以前から心臓が弱かった義母が遂に入院してしまったのです。
実家に戻り家業を継ぐ決心をした夫はそれまで働いていた職場を辞めました。
私に一言の相談も無く辞表を出しました。
「仕事辞めてきた。来月引越しするぞ!」
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ツワリが始まり私の思考は停止状態。
しかも、私に何の相談もなくすでに同居を決めてるのです。
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何がなんだか分からないまま私は荷物を段ボール箱に詰めだしました。
引越やさんが来てあっという間に小さなトラックに荷物を運び入れ出発していきます。
私の実家からもらったホンダのシビックにトラックに積めなかった物を乗せて引っ越し先まで夫一人で運転していきました。
私はツワリのせいで車での移動は辛そうだったので一人で電車を乗り継ぎ夫の実家に向かいました。
当時はSuicaやPASMOなどない時代。
駅の切符売場で東京駅まで厚紙の切符を買いました。
その切符を握り締めた感触と、電車に乗って席に座り振り返って窓から見た最後の街の景色を今も思い出すことが出来ます。
