『誘惑』
1956年作品『狂った果実』の【中平 康】監督の作品。
この作品は、基本、軽妙洒脱なラブコメデイーなんですが。。
ある中年男やもめの願望が現実となる奇跡の、サクセスストーリー(笑)
夢なら覚めないで!、、みたいな物語。。
やはり、一捻りも二捻りもあり、、
一筋縄では行かない作品でした❗
◇ 1957年作品(日活)
監督 : 中平 康
原作 : 伊藤 整
脚本 : 大橋 参吉
音楽 : 黛 敏郎
出演 : 千田 是也、左 幸子、渡辺 美佐子、芦川 いづみ、轟 夕起子、安井 昌二、葉山 良二、中原 早苗、高 友子、小沢 昭一、岡本 太郎、東郷 青児、
〈簡単なあらすじ〉
銀座の洋品店を営む杉本省吉(千田 是也)は、
妻が他界してからは、一人娘の秀子(左 幸子)と自適に暮らしている。
ある日、向かいのミルクホールの店主(殿山 泰司)が物置きから見つけた、古い蓄音機から流した『丘を越えて』を聞き、長らく後悔していた昔の恋人・英子(芦川 いづみ)との二十八年前の失恋の情景を思い出す。
省吉は、昔断念した絵描きの名残りから、洋品店の二階を画廊に改装中だが、秀子は友人のトミ子(高 友子)、光子(中原 早苗)達と興じている前衛生け花の発表会にこの画廊を使おうと企んでいた。
一方、洋品店で働く順子(渡辺 美佐子)は、密かに省吉へ想いを寄せていて、省吉も自分の事を想っているのではと、、想像を膨らませていたが、、
秀子が生け花教室で知り合った保険外交員のコト子(轟夕起子)を、省吉へ紹介してしまい、二人仲睦まじくする姿を見て、順子の思いが揺れ始める。。
その後、
秀子は個展の資金調達の為、画家グループの松山小平(葉山 良二)や画家の卵・田所草平(安井 昌二)らと合同で個展を開催する事になったが、、
その中で、田所の作品が著名な画家達の目に留まり注目を浴びた事で、彼の作品を多数展示する事となり、友人・松山の妹・章子(芦川 いづみ・二役)が、保管していた田所の作品を持参して省吉の画廊にやって来た。
その、章子を見た瞬間、あまりに元恋人の英子にそっくりだった為、省吉は、動揺を隠せない。。
正に運命の出会いだった。。
………………………
(★ネタバレありますm(__)m)
またまた【中平 康】ワールド炸裂!
オープニングから不思議な父娘の朝食での会話を聞いて…これから何が起こるのか全く想像もつかないので、、
少し整理しましょう☝(笑)
杉本 省吉
➡妻に先立たれ男やもめ暮らしだが、、そろそろ再婚も?
杉本 秀子
➡省吉の一人娘、前衛生け花アートに心血注ぐ❗なんて感じが全くしない(笑)活発な娘。
竹山 順子
➡省吉が経営する洋品店の女店員、愛想無く化粧っ気も無いが、、実はかなりの美人さん、
園谷 コト子
➡ 生け花教室に通う保険外交員。勧誘の為、秀子と知り合い父・省吉を紹介して貰うが、いつの間にか省吉を好きに……
松山 小平
➡秀子の友人の友人、協力して個展を開こうとしている画家グループのイケメンリーダー、いかんせん芸術的才能は??
松山 章子(母・英子)
➡小平の妹であり、、省吉と昔恋仲にあった英子の娘。母娘ウリふたつ。
田所 草平
➡松山の画家グループの一員、、シラミが湧く程不潔な男だが、、芸術的才能に長けている❗
順子の美貌を見抜くセンスも流石👍(笑)
…………………
あらすじの最後まで、もとい!!
省吉が、
小平の妹・章子の旧姓を聞くと、、
やはり、あの英子の娘だったのだ❗
そんな映画みたいな偶然の展開、マジすか?……➡ 映画だからオーケー👌
その章子は、秀子の薦めでこの画廊で働く事になり、、事態は急速に進み、省吉の心は揺さぶられ、一人目眩く。。?
そんな状態で、続けて、
秀子が英子を連れて家に泊まりに来てしまったから、、年甲斐もなく、またまた目眩く省吉。。(苦笑)
「一度あなたに、接吻して欲しかった…」と、
付け文にしたためた、英子の願望を思い出す省吉。。
酔って寝てしまった章子の部屋に浸入し、、
そして、娘・章子の身体を使って、、
遂に省吉と栄子の二十八年前の念願が叶って。。接吻に至る。。
冷静に考えれば、、こんなオッサンに、
夜這いされ、唇を奪われる、なんてキモい話しなのでしょうが。。
とてもロマンチックだなぁ、、
なんて感じてしまった!(大笑)
★オッサンに夢と希望をありがとう…👍
ラストで、章子がお店の二階から省吉を眺めているシーン、、
章子の表情は?可憐な女性から『誘惑』する女の目に変貌している様に見えた。。
田所と順子の現代(?)のシンデレラストーリーは微笑ましいし、、松山と秀子の公園のベンチでの、抱擁シーンは公衆の面前でかなり大胆な行為(^_^;)
本作は、あらゆるシーンで、
日本映画じゃない!みたいな、アッケラカンとした解放感がありました!
最後は、三つのラブストーリーが完結して、めでたくハッピーエンド☝☝☝
夢世界の様な中年男やもめのお伽話。。
とても個性的で意味深な作品でした!
★★★☆
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