窓を開けたら人が歩いてる、車が走ってる、信号が光ってる、水の音もする。
今眺めてるのは東京、杉並区。
向かいの家は綺麗なマンション、どんな人が住んでるんだろうね。
右に目をやればコンビニエンスストアがある。
僕は今ベットに寝転んでいるが、店員さんは今の今も働いている。夢の為、生活の為、役者、音楽、趣味。人それぞれ選ぶ道と事情があるもんだ。
特に嫌な事があったわけじゃないけどなんかむしゃくしゃする夜もある。多分それが今日だ。
金曜日。今はまだ23時台、電車もまだある。
外に出れば出会いもたくさんある。
渋谷?新宿?飲み屋?クラブ?
どれもこれも当てはまらない。
走っているタクシーに乗ればすぐにだって迎えるのにね、足取りが重いどころか全くその気がない。
ん?ちょうど今、
空港から出ているバスが目の前を通った。
これから家路に着いて愛する人の元へ向かうんだろうな、お酒も飲むのかな、ご飯も食べるのかな、
SEXもするのかな。
考えたら考えた分、物語って進むと思う。
逆に考えなかったらそれまで。
なんか足りないんだよね。
昔、地元の夏祭りで学生の頃に好きな子と行ったあの感覚。小学校の頃の6時間授業の日に雨が降っててまだ火曜の感覚。友達と遊んで帰る時の21時くらいのバスの中。
多分まだあるんだけど、この感覚ってどこに置いて来たのかな。
あのソワソワ感。もう全然ないなぁ。
冷蔵庫のお酒、飲んでみようかな。
多分後悔するけど。