医療コンサルティングSの高野聖義です。
医療機関にとって、必要な視点として、患者視点に立つというものがあります。
ある医療機関では、患者ツアーとして、来院してから医院を出るまでを患者の立場で歩くという取り組みをしています。
待合室の椅子に座るということは通常スタッフはしません。
患者視点で椅子に座ってみると汚れなどを発見できるのです。
これは、本当に一部です。
最近のスタッフは、患者さんの立場に立ちなさいと言われても、全くわからないという話も聞きます。
スタッフとのヒアリングをしていると、「患者さんの考えなんて、こんなに年齢が違ったらわかりません。」と真顔で話してきます。
そして、本当にわからないということで、悩んでいるスタッフも多いのです。
これは核家族化の進展から周囲に高齢者がいない生活を送ってしまっていることも影響を及ぼしていると思います。
お年寄りが近くにいれば、普段の生活で難儀そうにしている部分を見ることができます。
身近に同様の人がいれば、すぐに気づくことがあります。
しかし、最近は同居していない家庭が多く、その点ではお年寄りの気持ちを理解することは難しいようです。
解決方法としては、医療機関で働いている人として考えてみると、まずは患者さんをしっかりみることではないでしょうか?
・受付カウンターで、ハンドバックを置く場所に困っている。
・待合室のソファーから立ち上がるときに苦しそうにしている。
・中待合室から呼び出しても気づかないことが多い。
などなど、患者さんが困ることを発見することで、患者視点を身につけることができます。
まずは、しっかり観察する力を見つけるように工夫をすることが必要です。