最近は闘病にも慣れてきた。
週一ペースで通院、検査。
異常があれば安静。治療、投薬。
この繰り返し、繰り返し。
痛みが消えるわけでもない。
痺れやムクミ、違和感がなくなるはずもない。
これ以上ひどくならないようにしているだけ。
まだ私が治療初めて３ヶ月くらいで痛みがピークだったころ、
ある虎ともが夜中に酔っぱらって電話してきた。
まだ、会ったこともなかった。
病気で余命宣告受けた
友達が裏切られて辛い、と。
私は真剣に同情し、共感した。
私もものすごく辛かった時期で一緒に泣いた。
辛い目にあったもんしかわからんよと励ました。
今となっては微妙だが、私はその人をずっと信じている。
でも、好きに生きたらいいやん、とも思う。
どう生きていくかって大事だ。
生きざまっていうのか、そんな大袈裟なことでもないけど。
早く自分の道見つかった人はいいな。
好きなことや得意なことある人はいいね！
それを極めていけばいいんだから。
病院で、15年来の友達に偶然あった。
アクティブで旅行やイベントにどんどん参加していた子だった。
今年の始めに似た人を見かけたがやはりそうだったか。
血液内科に来ていた。膠原病科は隣だ。
声をかけたら驚いた様子だったがすぐ打ち解けた。
私、白血病なんだよ。
一瞬たじろいだが、その顔にはひとつ乗り越えた者の笑みが。
会社の健康診断でわかったこと、抗がん剤が利かなかったこと、運良くドナーが見つかり骨髄移植したこと、かつらをいっぱい買ったこと、子供の成長…
病院の待ち時間などあっという間に過ぎた。
現在は月一検査診察ですんでいるらしいが、異常ないそうだ。今日は薬をもらうために予約なしできたらしい。偶然だ。
私も予約なしで、たまたま院内転科で来ていた。
師匠と呼び、この人のアクティブさ、自然体な感じ見習っていた。同じような状況で再会できたのも神様のお引き合わせだ。
ほんとに大変な治療したかどうか、話してりゃわかる。
抗がん剤あるあるだ。いまは笑って話すしかない。
彼女の笑顔に強さと愛を感じた。
また、コメンテーターの竹田さんの言葉を思い出す。
いくらそばで寄り添ってくれる家族や恋人がいようと命の闘いをしているものはいつも孤独を拭えない。
同じような病気で戦う仲間が強い絆をもち、それはいつ欠けるかわからない。何人が倒れて旅立っていったか。
熊本の災害もある日襲われ耐えていかなくてはならない状況は同じように思う。自分の努力とかやって来たこととかほとんど関係ないのだ。
そんな中で、広島カープの新井貴浩の2000本安打達成。
私はとても幸せな気持ちになった。
身勝手な犯罪、不倫、私利私欲の政治、災害などの暗いニュースの中で、一筋の明るい光を見た気がした。
チームがもり立て、明るく笑顔で野球に取り組み、大記録を待ち望む。楽天の優勝も良かったけれどそれ以上だ。
紆余曲折した人生からたどり着いた記録。努力してきたことが報われた瞬間。希望を持ち笑顔になる人間は眩しい。
いろんな人生に想いを馳せながら新井を祝った。
私には何をどう努力したらよいかわからないが、
今日はっきりしたことは、悪口言ってくるやつとは付き合うのやめて明るく生きようと思う。人の相談や話し聞くのもやめる。
私はこうやって自分に言い聞かせることで、ようやくそれができるほどのバカだから。
寂しさに馴れよう。孤独に馴れよう。
それで初めてわかることがある。
とにかく努力した事が報われた新井さんの笑顔は
私にたくさんの勇気と元気をくれた。
ありがとう！本当におめでとう！