2013年1月15年火曜日

「ヨーロッパの格安ホテルを探すのがうまい!」
とお褒めをいただく一方、
大失敗の方が、実は多いです。
か、怪談が大好きな方(?)は
怖い面白い(?)ホテルに泊まった経験が
圧倒的に多いです。

10年近く前なのに、
忘れられない思い出(!)と
今だに我が家の伝説(?)になっているのが
イギリスオックスフォードの某ホテル。
・・というか、オバケ屋敷というか
怪談というか
英国奇譚というか・・・
(恐い話が苦手な方はここでストップ!)

当時は、Booking.comなど便利サイトが発達していない時代。
ドイツ旅行で、ネットで検索した
小さな家族経営のB&Bが
超格安!
清潔でかわいい部屋。
食事がおいしい!
そこのおばあさんの
心をこめて料理した
伝統的ドイツ家庭料理と、
手作りのソーセージやパテ、
おいしいパンとバターなど。

家庭的なホスピタリティー
超大ヒットだったので、
ついイギリスも同じ調子で検索して予約してしまいました。

夫がオックスフォードに出張ということで、
私も長男を連れて週末合流しました。

オックスフォードの中心から歩いていける距離で
「いらっしゃいませ」
という下手な字の日本語と
オバケ屋敷のような外観に
そこで立ち止まるべきでした・・・!

「薔薇の名前」
という映画にでてくるような
奇怪で不気味な雰囲気の
ホテルの受付のおじさん(失礼!)

このとき、私は鼻かぜをひいて、
何も臭わないはずなのに、
異常にかび臭く、
埃臭い・・・
(夫と長男いわく、
ひどい異臭と臭気で吐き気がしたとのこと)

まだ、夕方前なのに
受け付けの部屋が薄暗く
壁も絨毯も
不思議なまだら模様でした。

シャーロックホームズの
「まだらのヒモ」
を思い出しました!

ところがよくみると・・・・目
まだら模様ではなく・・・
なんとカビでした・・・叫び

黒かび
赤かび
青かび
黄色かび・・・
様々なカビがまじりあい・・
微妙なまだら模様をかもしだしているんですね・・・・!

そこで、やめればいいのに・・・
勇猛果敢(私?)にも
部屋まで行きました。

部屋はというと・・・
怪奇映画のロケに絶好というくらい
ゴシックホラーな部屋でした!

天井もベッドのカバーも
カーテンも
マダラ模様で
これもカビなんですね。
しかも、人型にみえる・・・・
(なぜだ・・!)

古いフランス人形がなぜか何体もある・・!
古いTVや
ガタガタのラジオが
埃だらけで
積み重ねられている・・

部屋の備え付けの
紅茶のティーバックは
大きな毛虫のようにみえるほど
埃だらけ・・・

夫はハラハラ泣き始めるし・・
長男は
「おばけがいる・・!」
といってゴリラ口で
ひょえ~~
と一晩中寝てくれませんでした!

私は夜はどんなところでも
ぐっすり寝られるタイプなのですが、
さすがにこの夜は寝付けず・・・

確かに長男がいうとおり、
白い影がふわり、
ふわりとみえる・・・
旅疲れか
育児疲れか・・・・
夫の仕事のため外国までついてきて、
カルチャーショックと
日本恋しさのホームシックなのか?????

今でもあれが一体なんだったのか
よくわかりません。

次の日の朝、
ホテル内での
イングリッシュブレックファストですが、
どうやってつくれば
こんなにおいしくないのか?
というくらいおいしくなかったです。

夫も私の両親も、
戦後世代の人で、
成長ざかりのときに、
戦後の食糧難の時代を過ごしたので、
「まずい」というのは禁句で
いつも感謝して食べる、
食べられないなら
注文しないというのがルールです。

しかし、これほどおいしくない
ベイクドビーンズと
ソーセージ、
スクランブルエッグは
食べたことありません・・!
ショック!
残って古いものを
なんども電子レンジで
温めたかんじでしょうか。

キャンベルの缶詰め
ベークドビーンズを
そのまま食べた方が
フレッシュでおいしいです!!

夫は一口も食べず、
私に似てなんでも食べて
あの大食いの長男も
ゴリラ口のまま
一口も口をつけず・・・

私も一口食べて
はきそうになりました・・!
なんだか腐っている?
生ごみを口に入れたような味がしました。

紅茶を飲もうにも
ティーバッグが
埃だらけで、
虫の死骸がついている・・・ガーン

アフリカ系のホテルの朝食係りの人が
「どうして食べないんですか?」
眉をキュッとあげて、
むっとした顔で詰問されました。

すみません!
夫も子供も私も今朝は食欲がなくって・・・
というと・・・
「私の国では・・
食べ物がなくって
たくさんの人が飢えているんですよ・・」
といって、とても悲しそうに
私をじっとみつめました。

なんていっていいか
よくわからなくって・・・
「Sorry」
といってお皿を渡すと
朝食係りの女性は、
ため息を大きくつきながらも
丁寧に下げてくれて、
テーブルをきれいに
ふいてくれました。

そのときだけ、
このホテルのホスピタリティーを感じました。

ホテルのゲストは、
全く食べずに、
一斉に外にでていました。
まさしく、修羅場・・
地獄絵図・・・

まず夫婦喧嘩!グー
そして、子供達もわんわん泣いて泣き止まず・・・
奥さんは泣きさけんで
夫か彼氏と
思しき男性に
ほえまくっているし・・・

楽しい週末のオックスフォードの休暇が
家族の絆を
木っ端微塵に!

夫と長男もわっと外にでて、
長男は2度とホテルに戻りたくないとのこと。
もしかすると、
家族の危機?
夫婦の危機?

ということで私は必死で電話して、
ようやくフツーのホテルの
1室を予約することができました。

ほっと落ち着いて
近くのパブに行き
軽い朝食を食べに行きました。

パブのバーテンダーの
お兄さんは
にやにやしながら
「ホーンティッドハウス(おばけ屋敷)はどうだった?」
とこの周辺では珍しい日本人客の私を
からかっているのが楽しく
某ホテルの噂を
ありったけ教えてくれました。

地元では有名に幽霊屋敷のようで・・・
幽霊がでるとか・・
オーナーに必ず不幸がおとずれるとか・・
いろんな伝説があるそうです・・・

すると某ホテルの客はほとんど
このパブに避難をしていたんですね!
中には一晩中このパブにいた人もいました!

その宿泊客にきくと、
「本当は別のホテルに泊まりたかったのに、
この時期は繁忙期で予約がとれなかった」
とのこと・・・

一人でバックパッカー旅行をしていたら
もう一泊くらいしていると思いますが・・・

な~んて超こわがりなクセに!
私、今でも夜中のトイレにいけないし、
会社でも最終退行や
最終退出のときに、
おばけがでるんじゃないかと
ビクビクしている
臆病者です・・!

とにかく、今でも我が家の話題になる
幽霊屋敷ホテルでした。

「恐いの大好き!」
「幽霊スポット大好き!」
「肝だめしに使える!」
という方には
おすすめかもしれません。

今ぐぐると、ポップアップされないので、
今も経営しているかどうか、不明ですが・・

読んでいただいて、ありがとうございます。
何かのお役に立てれば、プチッと押してくださいね♪
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ