アスファルトに咲く花。 | Renge☘️下大静脈平滑筋肉腫

Renge☘️下大静脈平滑筋肉腫

2018年5月下大静脈平滑筋肉腫を地元病院で切除。6月K病院の肉腫科と医療連携。2020年3月再発。下大静脈を人工血管、肉腫と右の腎臓と副腎摘出。10月O大呼吸器外科で肺転移切除。12月睡眠時無呼吸症候群。2023年子宮内膜異形増殖症。5月右肺転移手術。2024年5月左肺転移切除

割れたアスファルトの隙間から咲く一輪の花。

すぐ横の空き地に、あなたと同じ花々が

身を寄せ合って咲いてる。

遮るものがない空き地だから、

太陽に照らされ、輝きながら何輪も揺れてる。

そんな中であなたは…
建物の真横の、日陰の割れたアスファルトから

一人、咲こうとしている。

考え事をしながら、一人路地裏を歩いていた私は、

そんなあなたに目が留まり、釘付けになった。

そこで、咲くの…?と心で語りかけた。

そして…数日後、
あなたは咲いた…花を咲かせたんだね。

建物の合間から差し込む僅かな光と、

朝露の水滴や時に注がれる雨と、

あなた自身が持っている力で、

咲いたんだね。
割れたアスファルトの隙間から一輪咲いた花、

春に見たどんな草花より、

たくましく、美しく、輝いて見えたよ。

あなたの存在に、心打たれたよ。
名も知らぬ花。

あなたは見た人の心を動かすことの出来る花。

あなたは見た人の心に語りかけてくれる花

大切な存在。
近隣の人も通らない、誰に見られる事も無い、

日没後の暗闇でも、

あなたは一人、そこで咲き続けていたね。

冷え込む夜、夜空の星々はあなたの頭上で瞬き、

一晩中、輝き続けていたよね。

夜空の星々があなたを照らし、見守っていたから、

決して一人じゃなかった…そう信じたい。
そして、一週間ほど美しい花を咲かせ、

やがて花びらは散り、

種だけが残ったね。
散ること、枯れること、摘み取られることは、

決して残念だったり、寂しかったり、切ないだけではない。

季節は巡り、また、必ず、花を咲かせるのだから。

同じ場所ではないかもしれないけど、

必ず、またどこかで、花を咲かせることが出来るのだから。

永遠に。
来年は、割れたアスファルトの隙間から、

芽を出すところから、この花を見つめたい。

来年も、あなたが花を咲かせる姿を見たい。
大切な友と、

来年もあなたたちを見つめるよ。
大切な家族と、

来年も見つめるよ、あなたたちを。
来年も、絶対に見る。

絶対に会う。

大切な友と共に。

あなたたちに会う。
十字架を運ぶキリスト」(1535年 - 1540年)
セバスティアーノ・デル・ピオンボ 
(ブダペスト美術館)

その願いを叶えてくださらないのなら、

私はあなたを信じない…

とさへ思う、不従順な信者、不信仰な信者であること、すみません。

何も信じられるものがない時に信じる…それが信仰なのだけど…

相変わらず弱いね、私は。

だけどこの事は、強い気持ちで求め、祈り続けます。

この事に関しては、決して、諦めない。

そして、あなたにも、求め、祈り続ける。
あなたが、今、心にある願いを叶えてくれないなら、

昔のように、泣きながらあなたを睨みつけてしまうかもしれない。

それくらいの気持ちで、祈り続けます。

口に出す前から全てを知っているあなた…

ごめんなさい、ゆるしてください。

信じて、委ねます。
来年も見る…この景色を。

一人で見る。

そして、大切な友と一緒に見る、絶対に。

蓮華草の花言葉。

「あなたと一緒なら苦痛が和らぐ。」

「あなたは私の苦しみを和らげる。」

「あなたは私の悲しみを和らげる。」

そんな蓮華草のような友と一緒に。

信じています。