最近の話
飛行機マニアとまでは行きませんが、私は昔、家族と一緒に旅行や旅をすることが多く、沢山飛行機に乗る機会に恵まれて生活をしていました。
子供の頃の私にとって、飛行機に乗ることも、楽しみの一つでした。
ここ最近は、飛行機に乗る機会が無く、インターネットで観た飛行機の美しさ優雅さに惹かれることが多く、久々に乗ってみようと決意したのでした。
そこで、羽田発大阪行きの全日空のプレミアムクラスに乗ることにしたのです。
その旅行では、目的地に行くための手段としてではなく、あくまで空の上の空間、飛行機が観光の目的でした。
急いで目的地に行くのであれば、格安航空会社の安い席で良かったのですが、空の旅を思う存分楽しむために乗るのであれば、ファーストクラス、ビジネスクラス等のVIPクラスに乗ることが必要でした。
このような楽しみは、子供の頃以来でした。
全日空機に乗ったのも初めてで、本当にプレミアムな旅でした。
私には、飛行機の機種にもこだわりがあります。
ボーイング社の737型機の、30〜35メートルほどのサイズの中型ジェット機(小型ジャンボ機)が良かったのです。
なので、今回乗ったのは、ボーイング737−700でした。
なぜ、737型機が良いかといいますと、プレミアムクラスという広々とした空間と席が、この機種の大きすぎず狭すぎない機内の空間に、マッチするからです。
まさに、空の空間を独り占めしている感じでしょうか。その自分だけの空の空間を、豪華に楽しむという、まさに私にとっての夢のような世界が広がっているのです。
それは大型機では広すぎてしまうため、広いが座席数が多く空の空間を独り占めしているというリッチな感覚ではなくなってしまい、小型機では狭すぎてしまうため、独り占めしている狭い空間になってしまうため、広すぎず狭すぎないの条件にマッチしているのが、中型機になるのです。
737型機の魅力は、機内のちょうどいい大きさだけでなく、その機体の形にもあります。ボディやエンジンのずんぐりとした生物的な有機物的な滑らかな形でありながら、風を切り裂くスマートな形が、なんとも美しいです!
出発時刻より早めに羽田に到着後、プレミアムクラス専用ラウンジでゆっくりとくつろぎました。
搭乗時間となり、早速出発ゲートを潜り、機体に近づくと、久々に飛行機を近くで観た感覚がとても印象的でした。
なんというか、人間の手によって制御された、巨大な空飛ぶ生物のロボットという印象が強かったです。
全日空737−700型機は本当に美しく優雅で巨大な機体をしていました。そしてその美しい生物ロボットの体内に私は引き込まれると、体内には(機内には)とても美しく奇麗な夢のような空間が広がっていました。
さっそく、プレミアムクラスの席に着くと、とても広い自分だけの席と空間に、早速テンションMAXになりました!
出発時刻となり、ハイスピードで滑走路へと機体をエンジンの力で走らせます。
滑走路につくと、エンジンスロットルレバーを全開にし、737型機ならではのロケットダッシュのような勢いで、上空へと飛び立ったのでした!
テンションMAXの私は、早速、窓の外の景色を思いっきり楽しみました!
安定飛行に移ると、早速機内サービス第一弾、プレミアムクラスならではの機内食が配られてきました!
プレミアムクラス担当の客室乗務員によるメニューの紹介があり、(朝食であり軽食ではあるが、)その豪華さ美味しさに大満足でした!
機内食を食べ終えると、早速私は、機内散策を開始しました。
737型機を思う存分散策したかったのですが、空の安全のこともあり、余り怪しまれないように軽く一回りして帰ってくることになったのですが、それでも客室乗務員の方に、写真を撮って頂いたり、本当にサービスが良く、とても満足をしました!
席に戻るなり、早速客室乗務員が、「お飲物をお持ちしましょうか」とこちらから声をかけるより先に、サービスを提供して下さいました!
本当にサービスが良く、優雅で素敵な旅を楽しむことが出来ました!
大阪に到着し、降り口となる扉はコクピット後ろの一カ所しか無い中、サービスの一つとして、まずプレミアムクラスから降りることになっているのですが、このときプレミアムクラスの乗客は、早く荷物をまとめ降りる準備をしないといけないのでした。なぜなら、プレミアムクラスのサービスを受けながら楽しみとして乗っている乗客が早く降りないと、その後ろに大勢並んでいる1分1秒一刻も目的地まで急いでいるエコノミークラスの乗客達が困ってしまうからです。
そのため、私は、あたかも今この瞬間も1分1秒命を削り急がし(忙し)回っている振りをして、降りることにしたのです。
考えてみれば、誰だって、迫りくる時間の制限の波を気にしなくても、いつだって時間は誰にでも等しく同じリズムで1秒1秒命を刻んで行くものです。
だけど、いつかこの世を去るそのときが、あたかも遠くにあるような、時間を忘れて思いっきり楽しいことを楽しむという永遠のような時間の安らぎが必要でした。
それどころか、今の私には、そうとしか生きれないと解ってしまいました。
いつか、ありとあらゆるタスクを攻略出来る人たちに憧れていた真実とのギャップ。
それがこのフライトにはあったように感じました。
今をエキサイティングするには、急ぐこと集中すること、がむしゃらになることだけではなく、私にはどの瞬間にも、この瞬間が永遠に続いているような、肩の力が抜けるような安らぎが必要だったのです。
必要なのは、瞬間瞬間に刻まれる遅すぎず早すぎないメロディの配列と人生という河の流れが早すぎず穏やかであること。
そう確信したように感じました。
(飛行機内でのMoguの写真は、後日公開予定。)