6月25日午前3時、日本は運命のデンマーク戦を戦いました。日本は引き分け以上、
デンマークは勝たねば決勝トーナメントに進めない状況で、デンマークが攻撃的に来る
と予想した日本は、同じスターティングメンバーながらも、3ボランチから2ボランチ
に変更。長谷部を攻撃的MFの位置に上げて、日本も攻撃的布陣で試合に入りました。
しかし、予想通り攻撃的に来たデンマークのトマソンとロメダールの縦横無尽の攻撃に
守備陣が混乱。再三危険な形を作られ、前半10分遠藤が監督に3ボランチに戻す事を
直訴。遠藤と長谷部の後ろに阿部を置く3ボランチに戻してトマソンの動きを捕まえる
事に成功。守備が安定し、拮抗した試合展開になるのかと思われた前半17分。直接FK
を本田が悪魔の無回転シュートで叩き込み、日本が先制。勝つには2点が必要になった
デンマークに精神的優位に立ちました。慌てたデンマークは前半30分にも日本にFKを
与え、これを遠藤が決めて早くも2-0に。3点取らねばならなくなったデンマークは、
前半34分にポールセン、後半11分にラーセン、後半18分にエリクセンを投入して、
前線を4TOPぎみにしてパワープレイを仕掛けてきました。しかし日本も後半29分に
岡崎を投入、中盤の空いたデンマークに攻勢をかけてオープンな打ち合いになります。
後半36分にデンマークにPKを押し込まれ2-1に迫られるも、後半42分に本田の
パスを岡崎が決めて再び突き放し、後半43分に大久保を今野に、後半46分に遠藤
を稲本に変えて守備を固め、試合をクローズ。デンマークはなすすべを無くしてそのまま
試合終了。3-1で日本が勝利しました!やりました!!日本決勝トーナメント進出です!!!
日本が決勝トーナメントに進むのは自国開催以外では初めて。日本が2点差で勝つのも
初めて。アジアのチームがW杯で1試合に3得点も取るのは実に44年ぶりです。
次はベスト8を賭けてパラグアイと戦います。共に最高成績はベスト16で、勝てば
どちらも初のベスト8進出です。歴史を作れ!頑張れ日本!!

とうとうW杯も第3節に突入。各組の第3戦の結果はこちら。
A組   メキシコ 0-1 ウルグアイ     フランス 1-2 南アフリカ
B組 ナイジェリア 2-2 韓国        ギリシャ 0-2 アルゼンチン
C組  スロベニア 0-1 イングランド    アメリカ 1-0 アルジェリア
D組    ガーナ 0-1 ドイツ    オーストラリア 2-1 セルビア
E組  デンマーク 1-3 日本       カメルーン 1-2 オランダ
F組  スロバキア 3-2 イタリア     パラグアイ 0-0 ニュージーランド
G組  ポルトガル 0-0 ブラジル       北朝鮮 0-3 コートジボワール
H組     チリ 1-2 スペイン       スイス 0-0 ホンジュラス
内紛が伝えられたフランスはいいところ無く敗れ、1分2敗のA組最下位に終わりました。
2006年準優勝からの転落。最後にはドメネク監督が南アフリカのパレイラ監督の
握手に応じない姿が国際映像に流され、フランスは踏んだり蹴ったり。南アフリカは
フランスには勝ちましたが、メキシコが最小失点で敗れた事で得失点差で追いつけず、
無念の3位敗退となりました。開催国が決勝トーナメントに進めないのは史上初。
しかし最後フランスに勝った事で、南アフリカ国民は代表の戦いに熱い喝采を送りました。
アルゼンチンは3連勝でB組1位。韓国はナイジェリアと引き分けた事で勝点でギリシャ
を上回り、B組2位で決勝トーナメントに進みました。韓国が自国開催以外でグループ
リーグを突破するのはこれが始めて。不協和音が聞こえていたイングランドは、フランス
代表を反面教師に一致結束、前半23分の1点を守りきり、スロベニアを下して2位で
決勝トーナメントに進みました。同じく勝たねば敗退だったアメリカは、0-0のまま
終わるかと思われた後半ロスタイム、ドノバンが決勝点を決めてアルジェリアを下し、
1位で決勝トーナメントに進みました。ドイツはガーナに勝って首位で決勝トーナメント
進出。ガーナも最小失点に抑え、得失点差により2位で決勝トーナメントに進みました。
オーストラリアはセルビアに勝って勝ち点でガーナに並びましたが、ドイツ戦の大敗が
響き得失点差に泣きました。オーストラリアに負けたセルビアは最下位。ドイツに
グループリーグ24年ぶりの黒星を付けた事で、燃え尽きてしまったのでしょうか。
カメルーンは3戦全敗。オランダは3戦全勝。イタリアはスロバキアにまさかの敗戦。
F組最下位でW杯を去る事になってしまいました。イタリアが決勝トーナメントで見られ
ないのは本当に残念です。前回優勝メンバーからの若返りに失敗したという事でしょうか。
イタリアが3失点するのは40年ぶり。グループリーグ敗退は36年ぶりです。
勝ち点さえ取れれば決勝トーナメントに進めるポルトガルは慎重に戦い、ブラジルと
0-0の引き分けで決勝トーナメントに進みました。コートジボワールは北朝鮮から
3点を奪うもポルトガルに追いつけず無念の敗退。スペインはチリに勝ち1位で決勝
トーナメントへ。チリは負けるもスイスが引き分けた為にチリに追いつけず、チリが
2位で決勝トーナメントに進みました。