今日は出掛けていたのだが、久しぶりにハードオフに寄ってみた。帰宅時間が迫っていたのだが、せわしなくCD、DVDコーナーを探すと素晴らしい掘り出し物があった。

スタンリー・キューブリック監督の2001年宇宙の旅だ。1968年に公開されたのだが、いまだにSF映画の金字塔と言われる。SF映画に夢中だった私は、神戸の映画館でリバイバル上映されているのを知って鑑賞した。高校生だった。評判通り、難解な作品だった。特に後半20分は難しい。

その後、アーサーCクラークの原作本を入手して読んだ。また、SF専門誌スターログで、アーサーCクラークのインタビュー記事を読んだ。後年、同作品のVHSテープを購入。何度も見た。2010年宇宙の旅という続編も制作されて映画館で鑑賞した。これは難解ではなかった。むしろ、前作の難解部分の謎解きでさえあった。

今回、入手したBDを鑑賞しているが、改めて素晴らしい。おそらく、この作品が当時当たり前だった、流線型ロケットが登場しない最先端だった。精子を模した？ようなディスカバリー号は、当時衝撃だった。この宇宙船は後の作品に大きな影響を与える。また、CGが存在しない時代にリアルな宇宙を描いた。さらに、オペラやフルオーケストラの壮大な音楽が、威厳を醸し出す。ツァラトゥストラはかく語りき、は圧巻である。

TVコブラのオープニングは、これのオマージュ。

過去にも、同作品の記事を書いたが、ざっとストーリーを書く。人類の進化には外部の影響があった。それは神という存在かも知れない。人類の祖先に影響を与えた黒い立方体モノリス。それが月で発掘される。モノリスから木星に電波が送信されている事を突き止めた人類は木星に向かう。木星探査船ディスカバリー号に搭載されたコンピューターHAL9000。日本のコンピューター専門学校の名前になった。アメリカのIBMはHALのスペルを1つずらしたと言われる。HAL9000は宇宙船の部品

不良の予測を外した事で、信頼を失ったと考えて、自己保身の為に乗員を殺す。一人残ったボーマン船長はHAL9000のデータメモリーを抜いて初期化する。人力航行となったディスカバリー号は木星の重力に捕らわれる。小型ポットで船外に出たボーマン船長は木星の衛星軌道にある巨大なモノリスに向かう。

モノリスはボーマン船長の脳に膨大なデータを送って来る。

モノリスに呑まれたボーマン船長は、別の存在になる。それは神の御使いであるキリストと同じかも知れない。スターチャイルドとして胎児の姿となったボーマン船長は、地球の衛星軌道から人類の未来を見守っている。

2010年宇宙の旅ストーリー

ディスカバリー号が消息不明となり、新たに木星探査船が派遣される。木星の衛星軌道を漂うディスカバリー号を発見。船内を捜索するが、乗員2名は行方不明、他は死亡だ。開発者によってHALは再起動する。ディスカバリー号のエンジンも起動する。探査船に宇宙服姿のボーマン船長が現れて、急いで木星から離れるように警告する。木星に何が起きるのか？乗員に問われて、素晴らしい事だと微笑んで消える。衛星軌道にあった巨大モノリスが消えて探査船スタッフは大騒ぎ。木星に黒点が発生し巨大化していく。逃げる探査船。その最中、ディスカバリー号船内にボーマン船長が現れる。その姿に、貴方と又、仕事が出来て幸せですと喜ぶHAL。ボーマン船長はHALに、機能する限りメッセージを地球に送信するよう依頼する。木星の黒点は木星を呑み込みブラックホール化。小さく圧縮された木星は核融合を起こす。太陽となった木星は衛星イオを照らす。第二の地球である。地球にアンテナを向けて送信するディスカバリー号は、木星の炎に呑まれていく。意識だけとなったHALはボーマン船長と共にいく。地球ではHALが送信したメッセージが受信される。宇宙は人類のもの、ただしイオを除く。人類は神による宇宙の誕生を目撃するのだ。