第067話 嗚咽 | らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】

第067話 嗚咽

『パーーン』


お母さんの平手が飛んできた。


「もういいよ!!!行かなきゃいいんでしょ!!
私の気持ちなんておまえらには絶対わからない!!」


泣きじゃくりながら
勢いよくドアを閉め
自分の部屋へと戻る。


ううっうううぅっ


私は泣き崩れた。


切れた後の私はいつも鬱になる。


切れている時に
すべてのパワーを使い果たしてしまい

力尽きて急激に落ち込む。


涙でぐしゃぐしゃになったこんな顔では
どのみち遊びに行けるわけがない。


リビングからは
お父さんとお母さんが怒鳴りあう声が聞こえてくる。


家族をこんなに苦しめて

自分もこんなに苦しんで

私なんていない方がいいんだ。


私には生きてる価値なんてない!


死ぬまで
このまま何十年も
我慢して生きていく事はない。


本当に我慢できなくなったら死んでしまおう。


死んだ方が楽に決まっている。


死ぬのなんて全然怖くない。
高いビルから飛び降りてしまえば一瞬で終わる。
私はいつでも死ぬ覚悟が出来ている。


泣きすぎて気持ちが悪い。

空気が足りない。


胸が圧迫され
息苦しくて
このまま死ねたら楽になれるのに。

と思う。


優弥からポケベルが鳴る。


優弥・・・。

苦しいよ。

つらいよ。


優弥がいなかったら

生きていたって何も良い事なんてない。


一つもない。


優弥に逢いたい。
それだけなのに
どうして親は妨害するんだろう。


私に我慢できるはずがないのに
どうして追い込むんだろう。


物理的に束縛しようとしたって無駄だ。


私はもうお金を稼ぐ手段を持っている。
柱に縛り付けておきでもしない限り
私を止める事なんてできるはずがない。


今の私には
出ていく元気は残っていないけれど
きっと私はまた出ていくんだ。


我慢できないんだから
しょうがないじゃない。


悲しくてしょうがない。
なんで私はこうなんだろう。


どうして自分をコントロールできないんだろう。


私を突き動かす
この得体の知れないものの正体は
一体何なんだろう。


私を破滅へと追い立てる何かが
確実に私の中に存在している。


それに

どう立ち向かったらいいんだろう。


私は本当に気持ち悪くなって
我慢できずに
その場に戻してしまった。


汚れたカーペットを
自分で後始末しながら
情けなくなり
余計に悲しくなる。


・・・だめだ・・・。


・・・本気で気持ち悪い。


眩暈もする。


息切れしながら私はベットに横になる。


頭に浮かんだ一つの思いつきは
私をますます気分悪くさせ
その思いつきから逃れようと
何度も頭を振った。


・・・いや…。


・・・・・・・まさか…。


起き上がって鏡を見ると
青ざめた自分の顔が映る。


生理がきてないんだ。


:;lkj


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