昨夜NHKで放送された『いのちのうた』
本当に素晴らしい番組でしたね。
今こうして幸せに穏やかに生きていられることの幸せを、歌を通してしみじみと実感できました。
何より、KinKiが司会ということで、真面目な中にもほっこりとした雰囲気が漂っていたように思います。
光一くんも剛くんも、言葉遣いは元々丁寧だけど、出演者の皆様に「お久しぶりです」とか気遣いつつも
柔らかく、明るく、気持ちを込めて話しかけてました。
そして、今歴史に名も残らない多くの先人達の努力があって今があるのだと、そんな想いを胸に抱きながら司会をしていたように思います(吉永小百合さんとの対談を見てそう感じました)。
これが二人の優しさであり、同時にプロ意識だなとしみじみ。
あの番組が、何のために製作・放送されるのかということをきちんとわかった上で、本当に真剣に取り組んでくれたのでしょう。
あの番組を視聴していた方々一人でも多くに、それが届いたらいいなと思いました。

これからの未来のために何ができるだろう。
一つ一つ言葉を慎重に選びながら、涙をこらえゆっくり話す剛くんと
まさに今この瞬間感じたことを飾らずありのまま伝える光一くん
どちらのやり方が正しいとかはない。
彼らは本当に素晴らしい人格の持ち主だと思いました。


そんな命の尊さについて思うところがあったので、本当は盆明けにアップしようとしていた記事ですが、
少し前倒しで本日更新しようと思います。

一年前の続き?です。
http://s.ameblo.jp/marimo-kix3/entry-11890224268.html





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数年ぶりに大学の先輩と会った。
近くに転勤になったとのことで、声をかけてくれたのだ。
数年ぶりに会ったけど話は滑らかに進み、本当に楽しい時間だった。

その話の合間に
「まりもちゃんは誰か同期と連絡とってる?」
と何の気無しに聞かれたのだけど、
私は、何故か言葉に詰まった。
今も明るく元気な同期は沢山いるのに、連絡を取ってる同期も(少ないが)何人かいるのに、
酔いが回った私にとって連絡を取りたいなと真っ先に鮮明に浮かんできたのは一人しかいなかった。

なんなんだろうな。
何故いつまでも彼に拘っているのだろうと思う。
たとえ昔に戻ったとしても、私は彼の力になることは出来ないのだろうけど。
本当に私はただのクソガキでしかなかった。
ただただ楽しいことしか見ていなかった。
何故他の人では駄目なんだろうと思う。
大切な人は沢山いるのに、他にも連絡をとってる人はいるのに、
何故私は彼に会いたくなるのだろうと思う。


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4月のFMBで剛くんが私達に語ってくれたケンちゃんの話、胸にずしっときてます。
その中でびっくりしたのは、透明なケンちゃんの話です。
私も似た経験をしたことが、過去一度だけあるので。
『彼』はちゃんとした透明ではなかったけれど。


その日私はサッカー観戦の後で勝利が嬉しくて飲みすぎてしまい、お手洗の中でぐったりしていました。
(いい歳してとんでもない阿呆です)
当時あまり眠れていなかったのですぐにお酒が回ってしまったようで、眠気が襲い眩暈までしてきて。
気持ち悪い・・・頭が痛い・・・ぼーっとする・・・ああ酔ったどうしよう。
そんな感じでグロッキーな体調が回復するのを大人しく待っていた私の前に、突然『彼』は現れた。

何度も見たことのある水色のストライプのシャツに黒いジーンズ
本当に昔のまんまの『彼』が居た。
ぼんやりというか、微妙に身体が透けていたような気はするけれど。
最初はひたすらびっくりして。
え、としか言えなくて私はただぽかーんとしてた。
何故彼がここにいるんだろうと。
「ここ」に居る筈はないのにどうして?
そもそもお前は女子トイレに居たら犯罪だぞと(笑)
何やってるんだと、思った。

とにかく呆然としていた私ですが、酔いの回った頭でやっと気付き。
「あ、そうか、これは幽霊か!」と遅ればせながら膝を叩いた。
そもそも半透明だしね!とか変なテンションになっていたし、
幽霊なのに彼に足はあるのだなあと考えられるくらいには落ち着いた。

一度気付いたら冷静になった。
ああこれは夢かと。
もしくは私の頭が都合よく作り出した妄想だと。
べろべろに酔っ払ってるからこそ見える幻覚だと。
彼に会いたくて会いたくて堪らない私の弱い心が見せた幻覚だと。
彼は私の前に出て来てくれるわけがないと思ってたから。
そもそも死んだ人がこの世に現れるなんてありっこないのだけど、
それを差し引いても彼は友人も知り合いも膨大数いたから、幽霊になって皆の処を回るにしても時間がなさ過ぎて私のところになんか来てくれないよと。
彼は私のことなんてどうでもいいと思ってたろうから来てくれるはずがないよね、と。

でも、折角見ることができた都合よい脳内妄想なんだから、もう暴言を吐きまくろうと思った。
誰に聞かれるわけでなし。この際胸に閊えていた想いを全部出そうと。
しかし、彼に言いたいことは山のようにあった筈なのに、
いざとなったら何も口から出てこなくて。
多分私はずっと泣いてただけで。
聞きたいことが沢山あった筈なのに、何も言えなかった。
『彼』は黙って私を見ていた気がする。

しばらくすると泣き疲れた私は幾分冷静になり、あることを疑問に思ったので聞いてみた。
「君がここに来たってことはさ、私死ぬの?
酒飲み過ぎで死ぬの?君は私をお迎えに来たの?」と。
本当に滅茶苦茶だし失礼な質問だと思う。
恐らく支離滅裂なことを言ってたと思う。
でも、死ぬのは物凄く嫌だけど、もし死後の世界があるのだとしたら、そして私の死が近いのだとしたら、全然知らない誰かよりは彼に連れて行って貰うのなら それは幸せなことかもとぼんやり思った瞬間
彼は呆れた声で一言だけ喋った。


「阿呆。まだお前は早いわ。」

脳内に直接入ってくるような声。
それは私がもう一度聞きたかった声だった。
二度と聞くことができないと思っていた声だった。
本当に彼はここに生きてるんじゃないかと思った。
私が勘違いしているだけで本当は彼は今もちゃんと生きているんじゃないかと思った。
幽霊が喋るわけないから、彼は今も生きてるんじゃないかと信じそうになってしまった。
(でも変わらず彼の身体は半透明だったんだけど)

もうそこからは色々質問した。多分色々言った。聞きたかったこと全部言った。
「おう」とか適当に相槌は打ってくれていたけど、何一つ回答は無く。
そして、暫く後に『彼』は消えた。
あとかたもなく消えた。結局何も答えてくれなかった。

いや、一つだけ答えてくれてた。
「阿呆。まだお前は早いわ。」
私の脳内の都合良い錯覚だろうか。
でも取りあえず私はまだそちらの世界には行ってはいけないらしい。
まだここで頑張らねばいけないらしい。
命尽きるまでもう何が何でも生き抜かなければならない。
もしも「そちら」に行っても彼には会えないかもしれないけど、
それでも私は生きなければいけないらしい。
思い返せば生前の彼にもよく似たようなことを言われたっけ。その時までそんなことすら忘れていた。

その後もうお酒による不調は全くなかったのだけれど、
兎に角ぼーっとしてその場を動くことができなかった。
暫くしていきなり、心がストンとすっきりした。
幻覚でもいいじゃないかと。幸せじゃないかと。
彼はそれまで夢にすら出てこなかったから、本当に久し振りに『会えた』のだ。
しかもかなり立体的な幻覚だったし。
寂しさは残るけれど、あまり贅沢も言えないよねと。
酔って具合が悪かった筈の私は現金なもので、いつの間にか鼻歌を歌うくらいの気持ちになっていた。
夢でも会えたのだと。
そもそも夢でもいいから会いたい と想える人がいたのは幸せなことだと。


その後も何となく気だるくて暫くしてからようやく宴席に戻ると、友人達は私がさっぱり帰ってこないから心配していたようだった。
「お手洗に様子を見に行ったらね、まりもちゃんが平気平気って言うから放っておいてごめんね」と謝られたが、勝手に飲み過ぎた私が120%悪いのだ・・・寧ろ彼女に申し訳ない気持ちで一杯だった。

そしたら彼女から驚くべきことを言われたのだ。
「なんかね、まりもちゃん一緒に居る誰かと普通に会話出来てるみたいだったから、介抱する人も居るんだし、酔っててもこのくらいちゃんとしてるから大丈夫だろうって、その人に任せちゃってもいいかなって置いて出てきちゃったの。ごめんね。」

え?
もうびっくり。
誰かと私は会話してた?誰と?
いや私は一人だったと告げたら、そうか普通そうだよね個室は一人で入るよね・・・と
(そもそも誰かと一緒にトイレに入ってたらかなり問題である)
私の独り言じゃないかと問うたが、彼女は私以外の話し声も聞こえた気がすると。
完全にあの出来事は夢か私の脳内での出来事かと思っていたのでパニック。酔いも完全に覚めてしまった。

あまりにびっくりしたので、友人達に先程あった不思議なことを話した。
皆馬鹿にしないで聞いてくれた。
「でもね、私ご存知の通り酔うとおかしくなるし(笑)、どーせ独り言言ってたんだろうし、見えたって言っても幻覚かなーって・・・」
と言い掛けたところで、その場に居たとある先輩がこう呟いた。

「いやー。俺はそれ信じるわ。
きっとさ、まりもちゃんが泣いてるのを黙って見てられなかったんだよ。
その人はさ、まりもちゃんをそのままにしておけなかったんだろうね。」


ああ、そうか。
もしかしたらそうなんだろう。
「勝手にしろ。俺は知らん」「他人の事はどうでもいい」と言いつつ、何だかんだ困った人を見捨てられない彼だったから、心配になって出てきてくれたのかもしれないと。
「俺はやりたくないことはやらん」と彼はいつも口癖のように言っていた。
それでも来てくれたということは。
飲んだくれて、へこたれて、傷ついてわけがわからなくなってしまっている私があまりに情けなく見えて、渇を入れてくれたのかもしれないねと、都合よくぼんやり思ったのでした。

「俺も、会いに来て欲しい奴がいるんだけどなあ・・・。
まりもちゃん、よかったねえ。俺もなんか希望が持てたよ。」
と先輩にぼんやり言われて、私は更にまた泣いてしまったのでした。



それでも後から考え直してみると、全てを信じることはなくて。
やはりあれは夢だったんだろうなと。
どう考えても都合良過ぎるし(笑)私は今までそういった不思議体験もないし。

そしてその後はいくら泥酔しても、『彼』を見ることはなかった。
(そもそも泥酔するなというツッコミはありますが)
なんで見られないんだろうな 夢だったら意外に簡単に見られそうなもんだけどな と考えて、気付く。
あの日はまだ四十九日を過ぎてなかった。
もしかしてあれは本当に『彼』だったのかもしれないと思ったのでした。
生物が次の世に生を受けるまでの、そのほんの短い間。
相変わらず自堕落な生活を送っている私をどうしても見るに見かねて、旨そうな大好きな酒の匂いもするし、『彼』はふらっと気まぐれで立ち寄ってくれたのかもしれないなと。



それから時は経ち、昨年のこと。
友人の紹介でとある占いに行ってみました。
結果から言って、よく当たってました。
詳細は省きますが、その中で言われたことの一つにびっくり。

「貴女、相当霊感強いわねえ。」と。
今までそんなこと感じたこともないし一番そういうのから遠いと思っていたと告げると、
「それは『そういう訓練』してきたことがないからだね。
霊感強すぎるということに自分で気付けてないしコントロールできてないの。
でも却って貴女はスピリチュアルなことに触れない方がいいかもね。
貴女はその場の波長が合う何か・誰かに共鳴することがあるから。
それは決していいことばかりではないし。
本人が意図してなくてもそういうのを感じやすい人はいるのよ。」と。

聞いた瞬間は驚いたものの、『彼』に会えたことを考えると、本当にそうだったのかもなあと更に思うようになりました。
自分でコントロールできないから、遭遇したいと思っても実現はできないけれど、
たまたまあの場のあの空気と私の体調と全部が合わさってのあの偶然だったのだろうなと。
もしかしたら彼も私に気付かれるとは思ってなかったかもしれません。
私の様子だけ見てこっそり帰るつもりが、うっかり見つかってしまったのかもしれない。
引っ張られちゃいそうな私と会話せず、ちゃんと押し戻してくれたのは彼の優しさだったのか。
答えはないから、都合よく捉えておこうと思います。

余談にはなりますが、私は剛くんのソロライブに行くと毎回必ず天に引っ張られそうになる感じを覚えます(正直バラード始まったりしたらもう立っていられない)。
苦しくて自分が自分じゃなくなりそうになるというか。
いい機会だと思い占い師さんに理由を尋ねたところ、
「その歌手の方相当霊感が強いのね。そういう方で楽器や歌をやられる方は演奏中ある意味天に昇ってるというか。貴女そのパワーに共鳴しちゃうのに自分でコントロールできないからそうなるんだと思うわ。しっかり地に足を着ける感覚を見につけないと何度でも一緒に持ってかれそうになるわよ~アハハ」とのこと・・・
インチキくさくて信じがたいことですが(酷い)、現に言われた通りのことが起きてるので100%否定もできない・・・
そんな理由で実は剛くんのソロライブは現在完全に諦めてます。
地に足を着ける感覚が身につく日は来るのかな。とほほ。



この話はあまりにオカルトじみているので、自分の中だけに仕舞っていたのですが、
剛くんのラジオを聞いて、何となく文章に残しておいた方がいいかなと思い書いてみました。



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最後に彼にちゃんと顔を見て会ったのはいつだろう。
あの時は、もう二度と会えないなんて思わなかったから、
「じゃあまたね」と私は手を振った筈だ。
「おう」と彼も言ってくれた筈だ。

でも、半透明の『彼』には「またね」と言ったけれど、何も返ってこなかった。
「またね」はもうないからだ。

彼のご家族も、友人達も、彼を愛する人皆もう前に歩いていかなければいけない。
でも多分大部分はもう、ちゃんと前に歩いていっている。
私だけがいつまでもぐだぐだと拘っているのかもしれない。
ちゃんとしなければとは思うのだけど、私は相当幼いらしく、まだまだ忘れることはできそうにない。

過ぎたことにぐだぐだ言いたくはないし、過去は変えられない。自分が後悔してるとは思いたくない。
けど、ひとつだけ失敗したことがあるのだとしたら。
あの時出会えた半透明な『彼』に本音を言えばよかったと思う。
大好きだと伝えられたらよかったのにと思う。
ありがとうを伝えるべきだったのにと思う。
本当は、ちゃんと生きている彼に言えたらよかったのだけれど。


昔はわからなかった。
男女が互いに「好き」と言い合うなら、それは恋愛の始まりだと思っていた。
恋愛じゃない好きは余計な誤解を招くから言わないほうがいいと。
誠心誠意を込めて接していたら感謝の気持ちは伝わると思ってたし、
自分達にはまだその伝わるまでの時間がちゃんとあると思っていた。

でも多分違う。
歳を取ってわかってきた。
恋愛関係にない男女が「好き」と言ってもおかしくないのだと。
恋愛じゃない好きもちゃんと存在するのだと。
恋愛じゃなくても男性を好きで居ていいのだと。どちらが正しいなどないのだと。
好きだという気持ちは尊いもので、相手に伝えてもいいのだと。恥ずかしいことなんかじゃないと。
言葉にして伝えないと何も伝わらないのだと。
言葉にしてさえちゃんと伝わらない想いはあると。
そもそも好きだというのがどういう意味かなんて考えずに、伝えたい人には伝えたい時に伝えないと後悔するのだと。
そもそもそんなに人生における時間というものは長くはないのだと。


彼には今でも本当に本当に感謝している。
人と接するのが大の苦手な私が初めてちゃんと心を開けた人だった。
ありがとうを言ったことは何度もあったけれど、それでもまだ足りない程に感謝している。
感謝しているのだから、もっとちゃんとありがとうを言えばよかった。
好きなのだから、ちゃんと好きだと言えばよかった。
誤解されてもなんでもいいから、余計なことを考えずに、好きなんだから好きだと言えばよかったんだ。
改まってありがとうを言うのが恥ずかしいなんて言わずに何度も感謝の気持ちを言えばよかったんだ。
嘘偽りない気持ちなのだから。
好きなものは好きなのだから。
大好きなのだから大好きだとだけ言えばよかったんだ。
好きだと言った後のことなど気にせずともよかったんだ。
きっと彼はちゃんと私の気持ちをわかって汲んでくれただろうに。
ちゃんと明確な愛を注げばよかっただけなのに。
それに気づかない程、当時の私は脳内がお花畑だったのだ。
それに気づく暇が無い程私はきっと甘えていたのだと思う。



誤魔化してきたけれど多分だめだ。
4年も経つのに、まだ、立ち直れそうにない。
それも私の人生なので、受け入れようと思えるほどには、立ち直れたけれど。

きっと言われるだろう。
「今を生きなさいよ。大事な人、沢山いるでしょう?」と。
沢山居るよ。大事な人も失いたくない人も山ほど居る。
でも、『彼は』もう居ない。彼の代わりはいない。
彼との思い出がこれ以上絶対に増えないということが悲しい。
彼の素晴らしさがそこで止まってしまったのが悲しい。


きっと変な顔をして聞かれるだろう。
「そんなに好きだったの?」と。
少なくとも『もう二度と会えなかったとしても彼の一生の幸せを絶え間なく祈っている程には好きだったよ』と断言できる。
しかし私は彼に恋をしていなかったし、彼も私に恋をしていなかったから、一番近い人にも恋人にもなれなかった。
だから、彼を私の手で幸せにすることは絶対できないから、何らかの力によって誰かに彼を幸せにしてほしいと願う程には好きだった。
望むことは元気で生き続けてくれることだけだった。
例え一生会えなくてもいいから、地球上のどこかで生きていてくれるだけで良かったのに。

好きの度合いに大きさも糞もあるものかと。
夫と彼のどちらが大事かなんて愚問だし、好きのベクトルが違う。
私はおかしいのかもしれない。
おかしいならおかしいままでいいかもしれないと思う。
誰よりも誰のほうが好きかなんて、大事かなんて、そんな順位自分ではわからない。
彼を偲んでいくら泣いても、これはもう解決はしないのだと
それがわかるくらいにしか大人になれていない自分にため息をつく。




新幹線は開通したのに、まだ私は彼の下へ会いに行けないでいる。
私は諦めが悪いから、まだ貴方の墓前に立つ勇気がありません。
もう少しだけ、もう少しだけ時間をください。
その時にちゃんと言うから。
ありがとう。最後に会いに来てくれてありがとうと。
それと一緒に「私は元気です」と言いたいけど、まだ元気じゃないから、言えそうにありません。
胸を張って元気だよと言えるようになるまで、もう少しだけ。
私は、君の前で一生嘘はつきたくない。