ご無沙汰しております。まりもです。
しばらくブログを放置してしまっておりました。
夏休みをいただいたと同時に体調を崩してしまったのもありますが、
実家(ネット環境なし)に帰省していたこともあり、
すっかりこちらが放置になっておりました><
ご心配おかけした方々には申し訳ございません!!
まりもは生きております(笑)


堂本兄弟レポも書きたいのですが、
ちょいと落ち込んでいるのもあり、
なんだか書いてて変なテンションになってきたのでボツにしました(笑)
先週と今週の堂本兄弟最強におもろかったのにー!!!

てなわけで本日の内容はちょっと暗いですヽ(;´Д`)ノ
それでもよろしければ。





木蘭の涙

スターダスト・レビューさんは名曲を沢山歌われてますが、
この曲はその中の大好きな曲の一つです。
歌詞はこちら↓
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35032


この曲の題名は『木蘭の涙』ですが、
「木蘭」とは木蓮の漢語表記だそうです。

初めて聴いたのは20年近く前。
子供だったから、メロディラインがまず好きになりましたが、
歌詞が、噛みしめるほどに後から心に沁みわたってきます。
本当に本当に大好きな曲です。


季節外れの話題ですが、
私は元々とっても木蓮が大好きです。
大学構内の喫煙所の近くに、
それはそれは大きくて綺麗な白木蓮(マグノリア)の木があって、
私はその咲き誇る姿を見るのがこの上なく楽しみでした。

そんな白木蓮の木の下で、
煙草も吸わないのに、いつも喫煙所に佇んでいた彼を思い出します。





「きっと君は社会に出たら、物凄いことやる気がするよ。
出世するかな?何かを発見するかな?わかんないけど、
絶対にそんな気がする。絶対。
私はね、
おっさんになった君を見るのが楽しみで仕方ないんだよ。
出世したら、酒おごってね。」

と、言ったら、

「あほ」

と言われた。


他の友人からは「プロポーズでもそんなクサイこと言わないよ」と馬鹿にされた。


でも私は言い続けた。
誰に何と誤解されようが何だろうが良かった。
本当に思っていることだから、堂々と伝えた。

「おっさんになった君を見るのが、今から楽しみで仕方ないよ。」

まさかその願いが100%叶うことがなくなるなんて思いもしなかった。



彼氏(その後の夫ですが)を紹介した時は、
物凄い大絶賛だった。
「こんな優しい男がお前を好きになることなんか一生ないんだから何があっても別れるな!」と釘を刺され、
いつか三人で飲もうと約束をして仙台を離れた。

いつか
なんて言わずに、何故すぐにでも飲みに行かなかったんだろう。

私は完全に彼を信頼しすぎてたから、
こんな悲しい日が来るのはもっとずっと先のことだと思ってたからだ。




彼にもう一度会えるなら、

何度でも抱きしめて、君が大好きだと言えるのに。
馬鹿にされても、涙をつけて鼻水をつけて怒られても構わないから、
今なら恥ずかしがることなく君を骨が軋むほど抱きしめられるのに。

君が大切で仕方ないと、
君がどんなに素敵な大人になるか楽しみで仕方ないと、
君が大好きで大好きで仕方ないと、
君と一生仲良くしていけたらこんなに幸せなことはないと、
だから、
絶対に絶対に何があっても生きなければいけないんだよと、叱って、
大声で叫んでいつまでも抱きしめていたいのに。

誰から笑われても、非難されても、
大好きだと大声で今なら言えるのに。



この曲のような男女関係ではなかったし、
彼に恋心を抱いたことも一秒もなかったのですが、
私は彼が大好きで仕方なかった。

人と話すのが苦手な私が、
唯一緊張しないで話せるのは彼だけだった。
政治についてとか、バイオマスエネルギーについてとか、
どんなヘンテコな話題も、どんな稚拙な意見でも、
彼は馬鹿にせずに聞いてくれた。
臆せずいつまでも語ることができた。
いろんな話をするのが本当に楽しかった。
議論になってない議論。たまらなく愛おしい時間だった。

彼が好きで大切でたまらなかったけれど
恋ではなかった
あれが恋だったら、どれほど熱烈なものだったろう。
これが恋だったら、どれほど甘美な感情だったろう。
残念ながらあれは恋ではなかった。
ただ私は貴方が好きなだけだった。




会いたくて 会いたくて。
この胸の囁きが
あなたを探している あなたを呼んでいる


でも、いくら呼んでもどこを探してもいるはずもなく。
もし、この地上のどこかで君が見つかるのなら、
今すぐ、地球の裏側でも探しに行くのに。
そんなことをしても無駄だとわかっている私は、いつもどおりの電車に乗り、いつもどおりの生活を続ける。


あなたは嘘つきだね
心は置き去りに


私の心はまだ、あの時のまま置き去りになっているのかもしれない。
酒を飲み独り安アパートで膝小僧を抱えているのかもしれない。
今現在、毎日が幸せなはずなのに。
きっと君のことを忘れたくないんだと思う。
いつまでも、鮮やかなまま覚えていたいのだと思う。
心だけが、まだ置き去りのまま。時は流れる。


いつまでも いつまでも

「永遠」なんてないとわかっていて、何故あんなに私は落ち着いていられたのか。
見ない振りをしていただけだ。
いつまでも なんてないと知ってた筈なのに、本当の意味をちゃんとわかってなかった。


あなたは嘘つきだね
わたしを置き去りに


辛いなら辛いと、一言言ってくれれば
弱音吐いたっていいじゃないか
仕事が嫌なら辞めたらいいし しがらみが嫌なら逃げたらいい

でも、きっと貴方は言えないだろう。
嘘つきだなあ。
かっこつけたまま、みんなを置いていかないでほしかった。
ちょっとくらい格好悪くても、みんな貴方が大好きなのに。
でも、かっこつける貴方も、大好きです。大好きでした。
誰も悪くない。何も悪くない。



彼は手紙や絵葉書を書くのが好きだったらしく、
友人の何人かは彼から手紙をよく貰っていたらしい。
私も二~三通ほど貰ったことがあったけれど、
ちゃんと手書きで返してただろうか。
メールで済ませていたんじゃなかっただろうか。

よくある観光地からのポストカードに書かれた丸い文字。
女の子のような可愛らしい文字に似合わぬ ふてぶてしい文章の数々。

『随分連絡を取ってなかったなー。
結婚式資金は足りてるか?
元気してるか?
ま、どーでもいいけど』




ま、どーでもいいけど

の一言に込められた気持ちに、なぜ若い時の私は気付けなかったのだろう。
そこに何かのSOSも込められてはいなかったか?
私なんかじゃ何の支えにもなれなかったかもしれないけど、
何か気付けたことがあるんじゃないのか?

手紙を何度も読み返した。
そこには一人旅をした先での出来事がつらつらと書かれていた。
可愛らしい字で つらつらと


ま、どーでもいいけど

いつもここで視線が止まる。
脳内で彼の声で再生される。
低く、柔らかい声が脳髄に響くような気がする。

ま、どーでもいいけど
ま、どーでもいいけど

この文章を私は何百回読んだんだろう。
暗記しても尚、何故また読んでしまうんだろう。

何故私はこの声をもう二度と聞くことができないんだろう。
何故私は彼にもう二度と会うことができないんだろう。
何故誰も彼にもう二度と会うことができないんだろう。






どーでもいい人のことも、心配してくれるような人でした。
口調はそっけなかったけれど、本当にあったかい心を持った人でした。

だから
こんな悲しい日が来るのはもっと先のことだと信じて疑わなかった。

絶対に絶対に
こんな日が来るのはもっと先のことだと思ってた。




今貴方の眠る場所が、苦痛など何もない場所でありますように。
苦しいことも、悲しいこともない穏やかな場所でありますように。
見なくてもいいものは何も見ずに済みますように。
今の私にできることは、そう願うことだけ。
もう貴方に私の声は届かないから。






もうすぐ三回忌。早いもので。
私はこの3年でかなり白髪が増えたし、
おっさんおっさんと馬鹿にしていた君の歳を超えました。

ちゃんと君に言っておけばよかったなあ。
「おっさんになった君を見るのが楽しみで仕方ないよ。」


もう少ししたら新幹線も通ることだから、
随分簡単に君の居る場所へ行けるようになることだし、
君の大好きな花を買って、ふらっと会いに行こうか。