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abc予想の前提が正しいかどうかという話があるとNHKの番組で観た。
二つの集合体を考える。一つは1,2,3,・・・と続く自然数の集合でこれをaとする、もう一つはaの要素である1,2,3,4,・・・をそれぞれ2乗したものの集合1,4,9,16,・・・でこれをbとする、そしてこれら各要素をそれぞれ1:1に対応させるという発想をもとに日本人教授がabc予想を証明したのだそうだ。
しかし反対意見もあって例えばaの2項目の2と対応しているのはbの4という数字であってそもそも異なるもの同士を結び付けている時点でおかしいというものだった(ここまでが番組内で言っていたこと)
この考え方が正しいかどうかというのは、aやbといった集合全体で見たとき
『各集団に含まれる要素の個数が同じ、且つ全ての要素が同じルールで結ばれている』
か否かにつきると思う。
そしてこの問題の本質は考える範囲の問題であると思う。
有限の範囲、且つ要素が自然数であることを前提に考えてみるとaとbそれぞれに含まれる要素はその濃度が全く異なってしまう(例えばaの要素1~5まで考えると対応するbでは25まですすんでしまうため、3や5といった数字は存在しないのでaの要素の方が密度が高い)濃度が異なれば有限の範囲ではすべての要素について1:1の対応ができない即ち『各集団に含まれる要素の個数』は異なることになる。
次に範囲を無限にした場合、要素がすべて自然数ならば最終的にaの要素の個数とbの要素の個数は同じであることはカントールが示している(かと思う)つまり範囲を無限にすれば自然数の範囲では先の証明は正しいのではないかというのがここでの意見です。
同様に実数全体についても全単射(1:1対応)が可能か否かを調べればよいとなります。もちろん集合aとbの各要素が同じルールで結ばれていることは今回明らかで問題にはなりません。