B子さんから「最近コロナも落ち着いてきたし、久しぶりにうちにごはん食べに来ない?」とお誘いいただき、夕食をご馳走になりに行ってきました。
一般の世ではお雛祭りということで、ちらし寿司やハマグリのお吸い物などを用意してくださいました。
「あんた、今までお雛祭りなんて祝ってもらったことないでしょ?女の子の幸せを願うお祭りだから、今日はあんたと私のお・い・わ・い♡」と私にとって生まれてはじめての雛祭りパーティーをしてくださいました。
約一年ぶりくらいにいただいたB子さんの手料理は、B子さんのお人柄のような素朴な優しい味で、身体じゅうに染み渡るようでした。
B子さんと一緒に、今まで歌うことがなかった「たのしいひなまつり」の歌も教えてもらって歌いました。
一人暮らしを初めてもうすぐ3ヶ月になりますが、自分以外の人が作ってくれたものはこんなにも心と身体を満たして、温めてくれるのかと一口一口大切にいただきました。自分以外の誰かと一緒に夕食を食べるのも本当に久しぶりで、一人暮らしを淋しいと思ったことはなかったのに、本当は淋しかったのかなと気づかされました。
「もう女の子なんて歳じゃないですよ。」
と恥ずかしがっていると、いつものB子さん節で
「何言ってんの!20代なんて一番良いときよ!バリバリ仕事するも良し!良い人みつけて結婚するも良し!毎日笑って過ごさないと時間がもったいないよ!若くて綺麗な時なんてほんと一瞬なだから!すぐに歳とってしわくちゃになっちゃうわよ!一応私の意見を言っておくと、子どもはかわいいわよ〜!一生の宝よ!楽園じゃないから女が子どもを産める期間は限られてるわよ。いつかは欲しいと思う気持ちが少しでもあるならそのへんも考えて人生設計しないとね。」
と言われ、結婚も子どもも楽園待ちで今の世では奉仕が最優先と今までずっと考えてきた私にとって、「そうか。私はもうそんな年頃なんだ。」と、将来の人生設計というものが急にリアリティあるものになった気がしました。
私が手土産で持って行ったケーキを食べながらお茶を飲んでいる時に、B子さんがふとテレビをつけ
「これ、あんたに見せたかったから録画しておいたのよ。」
と、ある番組を見せてくれました。
NHKのハートネットTVの宗教2世を扱った番組でした。
こちらの皆様のブログで、なんとなく内容を想像してはいましたが、うちにはテレビがないので実際に見るこになるとは驚きました。
ゴンさんという二世の元信者の方の経験を、私は涙なしには見れませんでした。冗談か本気かB子さんは「これで顔ふきなさい」とバスタオルを貸してくれました。私はそれを頭から被って止まらない涙と鼻水をティッシュで拭いて、グスグス泣きながら見ました。
17歳で排斥されたお兄様がその後自死されたこと、お母様が病気治療のための輸血を拒否して亡くなられたこと。
そしてお母様の死後、悲しみの中にも「やっと母の呪縛から開放された」という安堵感のようなものを感じられたこと。
ゴンさんのこれまでの苦しみを思うと涙なしには見られませんでした。
また 自分も親を亡くしたら、こんな気持ちになるのかなと想像しました。
他にも宗教2世として生まれ、悩みながらも懸命にご自身の人生を生きていらっしゃる方の姿を見て、私自身とても励まされました。
「子どもは親を選べないけど、自分の生き方は 自分で選ぶことができるよ。でも一人きりじゃ大変だろうね。あんたにはあたしがついてるからね。」
とB子さんはおっしゃいました。
それを聞いて嬉しくてまた泣きました。
私のはじめてのひな祭りの、とても良い夜でした。
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