わたしの娘の症状は多彩だったので随分悩みました。

とくに頭の中の複数の声については薬物療法が必要なのかわかりませんでした。

 

発達障害の人は創造性が豊かで、息子は頭に映像が出たり、音楽が流れます。

正常と異常が曖昧で精神病と何が違うのかわかりませんでした。

 

幻覚についてはオリヴァー・サックス博士の本がとても役に立っています。症状に対してそのメカニズムが書かれています。原因がわかるので不安がなくなりました。

 

発達障害の脳は興奮と抑制のバランスが悪い人が多いです。このバランスが崩れて脳の興奮が止まらないときに問題がおこります。

どのようなときが危険がわかるので子供たち自身もコントロールするようにしています。

 

例えば

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想像は幻覚と質的に異なる。芸術家や科学者の構想も、私たちの誰もが抱く空想や夢想も、私たち自身の心の想像空間、自分自身のプライベートな劇場にある。知覚対象のように外部空間に現れることがないのがふつうだ。想像が境界を乗り越えて幻覚に置き換わるには、心か脳に何かが起こらなくてはならない。解離または断絶が起こらなくてはならない。通常は私たちの認知をつかさどり、思考と想像は自分自身のものであって外部に由来するものではないと理解するためのメカニズムが、故障しなければならない。

 

統合失調症では自分自身の想像が外部に由来するものでないと理解するメカニズムが故障しているということだと思います。

ラマチャンドラン博士も同様のことを本に書いています。

 

息子のように頭に音楽が流れたり、映像がみえても自分自身の想像で内側のものであると認識していれば異常ではないんです。

娘も頭に複数の声がすると言っているから大丈夫なんです。