最近、子供の様子をみているとシナプスの結合の強度が強くなっているよう感じます。
これは、学習をしているときは効率がよくとてもはかどっている状態だと思うのですが、些細な刺激、過敏性も増しているように思います。
嫌なものがいつまでも残るとかこびりつくようです。
シナプスの可塑性のメカニズムは単純だそうです。
「もうひとつの脳」には次のように書かれています。
インパルスが到達したとき、シナプス前ニューロンの終末部から放出される神経伝達物質の量をわずかに増やしたり、神経伝達物質による信号を受け取るシナプス後ニューロンの受容体を調節したりすることで、あるシナプスへの同じ入力が、シナプス後ニューロンで起こす電位変化を大きくしたり、小さくしたりできる。その結果、シナプスの結合は強化、あるいは減弱されるのだ。(P50)
やっぱり、子供たちはシナプスの強度がうまく働いていないから病気になりやすいのかなあと思います。強化されるほうに行きやすいけど、減弱がおこらない?可塑性が止まらないというか、一つの方向に進みやすい感じがします。
シナプスは神経伝達物質を送る量を調節したり、受け取る受容体も調節できるようです。
病気になる人はこの調節ができないから神経伝達物質のバランスがアンバランスなんだと思います。
向精神薬の作用はこのメカニズムとおなじだから、治癒的な働きをしているのでは?ただし、これは医師の腕次第かな?モノアミンのバランスを正常にするのは簡単ではないから。試行錯誤して薬を調整していくんでしょうね。特に受容体の感受性が亢進してしまうこともあるから難しいですね。
そうすると、精神病はシナプスの可塑性の障害ということになるのかな?
思春期から青年期に発病しても年を重ねるうちに軽くなるというのはそういうことなんだと思います。