月曜日の夜、なんだか寒気がしてきたと思ったら、歯の根が合わないくらいにガタガタと体が震え始めました。どうしちゃったの〜?とびっくりして熱を測ると39度以上の熱、しかも全身が痛い…最近授乳がイヤになるくらい痛みを伴うこともあったし、これはもしかして乳腺炎??

夜9時近くだったのですが、友だちが紹介してくれた婦人科の先生に電話をかけると、私たちが病院に着く時間を見計らって、家から病院まで駆けつけてきて下さいました。ドイツ人の先生なのですが、素晴らしいのはドイツ語、英語、スペイン語で診てもらえることです。

もう子どもが13ヶ月で、母乳を吸う力もかなり強いのに乳腺炎になったのは、おそらく私が夏の疲れで免疫力が下がっていたこと、子どもも鼻を垂らしていながら、海に行って砂を食べたり、フライドポテトをつかんだりした口や手を使って母乳を飲んだからでしょう。ばい菌が繁殖する上では抜群のコンビだったのかもしれません。

「授乳するときにキャベツを温めて胸に貼り付けて、温湿布のようにするといいですよ。イギリスではカッテージチーズを使うんだけどね。」と。餃子を作るために買ってあった白菜でさっそく温湿布をしました。

熱でうなされながら思い出したのは、20年以上前にスリランカでホームステイをしていた時に、高熱に見舞われた時のことでした。学校のプログラムでスリランカに行くことになり、可能な限りの予防接種を受けて行ったのは、10人のメンバーのうち私1人でした。…なのに、スリランカ滞在中いきなり40度の熱を出したのも、私だけでした。

現地で連れて行ってもらった英語の通じる病院でもらった薬を飲むと、2時間で一気に35度まで熱が下がったのでした。熱は下がってもまだフラフラしている私に、ホストファミリーは「食べなくちゃ治らないわよ!」と辛いカレーを持ってきてくれたけれど、ココナッツオイルのたっぷり入ったカレーはさすがに胃が受け付けず。日本のお粥が恋しくなったっけ。

この苦い経験をして、当時19歳だった私は「もうどこででも生きていかれる気がする…」と言ったのでしたが、それから今日まで、どれだけの国で薬やお医者さんにお世話になっただろう。そしてそのおかげで元気に生き延びている自分。本当にどこででも生きていかれるほど、たくましくなったのかしら。

日本ではせいぜい風邪かインフルエンザにしかかかったこともなく、手術や入院などにも無縁だったのに、海外では何かやらかすタイプ。お医者さんのお世話になったのは思い出すだけでも

スリランカ…謎の高熱
イギリス…巻き爪で歩けなくなる。
シンガポール…3ヶ月ごとに夏バテのようになる(特別な処方なし)
フィンランド…インフルエンザ
ギリシャ…膀胱炎
ドイツ…気管支炎
そしてこれも追加・笑↓
マヨルカ島…乳腺炎
こんなにたくさんの国で病院のお世話になったことがある人っているのかしら。

さらにお腹の調子が絶不調になり、現地の薬を飲んで忍んだ思い出といえば、エジプト、マレーシア(タマネガラというジャングルにて)、バリ、モロッコ(サハラ砂漠からの帰りに高熱も伴う)…。薬局で説明書の文字も読めないのに買ってきた薬を、ワラをもすがるような気持ちで飲んで、完治。普段からあまり薬を飲まないので、コロッと効いてくれるありがたい体質です。何を服用したのかわからないけど…

モロッコのサハラ砂漠ツアーは、現地の会社で予約したのですが、たまたま日本人女性2人組が一緒のツアーに参加していました。マラケッシュまでの道中、「頭痛がするんですが、鎮痛剤持っていらっしゃいますか?」ととても丁寧に聞いてきた、おそらく二十代のかわいらしい女性に、「ありますよ!箱ごと差し上げます。」と念のため持っていた未開封の鎮痛剤の箱を差し出すと、「あ…これ、日本の薬じゃないんですね?せっかくなんですが、日本の薬以外は飲みたくないので…すみません。」と丁重に頭を下げられました。そうか、なんだか私は大雑把なんだなぁ、そういう意味ではどこででも生きていかれるのかな。