先週末バルセロナで起こったテロ。住んでいるマヨルカ島から飛行機で1時間と近い場所、数年前友人を訪ねて行った折、友だちに案内してもらいながらのんびり歩いた道で、こんなことがあるなんて。ヘルシンキ暮らしが長かった私は、テロというとヨーロッパでも人の集まるロンドンやパリのような都会で起こること、とこれまで少々傍観していました。バルセロナは確かに人が集まる場所、そしていま住んでいる場所もそういった意味では標的になる可能性はあるのだ、と初めて実感したのでした。それにしても、市井の人々の幸せを、一瞬にして奪うなんて、あってはいけないことだと憤りを感じます。

仕事から帰って来た主人とテロについて話し、「やっぱりヘルシンキは平和だったのかなぁ〜。あんなに人口が少ないところは標的にならないのかもね。」というと、「ヘルシンキは首都だからともかく、例えばトゥルク(スウェーデン統治下時代の首都)みたいに静かな場所は、標的にはなりえないだろうね。」と主人。…そんな会話をした次の日、トゥルクでテロが起こったとニュースで知りました。

これまで住んでいた国と、今住んでいる国、両国でほぼ同時にテロが起こるなんて、他人事と思っていたことを反省するとともに(トゥルクはありえないと言っていた夫も反省すべし)、戦争でもないのに人が人の命を奪うことの愚かさに胸が痛みます。

フィンランドではこのテロの後、ヴァンター(ヘルシンキ空港のある、ヘルシンキの隣の市)で、「お前はイスラム教徒か?」と移民らしき男性に声をかけて刺すという事件が発生しました。悲しい事件を、さらに悲しい事件を起こすことで収拾がつけられるとは思えません。

リブログさせていただいた、人の美しさをあらためて気づかせられる記事を読み、こんな気持ちを持った人々があふれたらいいのになぁと心から思いました。