こんにちは。
久しぶりの更新が、悲しいニュースとなりました。
シンガポール建国の父、LEE Kuan Yew, リークァンユー元首相が今朝、シンガポール時間3時18分、永眠されました。
今日は、Facebookでも、ほとんどのシンガポール人のプロフ写真が、故人への哀悼の意を示すため、これに切り替わりました。
シンガポール人の母をもつ私。
生まれてから、34年、シンガポールと日本を毎年行き来して育ちました。
小さい頃は、今の他のアジアの国と同じような感じの素朴な国だったのが、
毎年どんどん発展をとげ、資源のないシンガポールが東南アジアの金融ハブになったのは、リークァンユーなしではありえなかったことです。
徹底的に反対勢力を排除したため、批判や糾弾も多かったけれど。
だけど、この小さな国が、地球儀に「Singapore」と名を刻むことができ、
シンガポール人であることを国民が誇りに感じ、
資源がないのに、金融や貿易のハブになり、
東南アジアの中において、唯一、夜間女性1人で歩いていても安全で、公衆トイレも清潔で、
外国人であっても、働きやすい環境があり、
侵略国である日本に対して、歴史は正しく伝える一方で、半日感情を抱かせない教育をし、国民のほとんどが親日家で、
元侵略国の日本から来た私たちが、安心して暮らせ、好意的に受け入れられていること。
当たり前のことではないと、普段から、思っています。
今の快適なシンガポール生活があるのも、私たちの親世代、祖父母世代と共に、リーダーとして建国の父が並々ならぬ努力をしてきたおかげです。
一生を、シンガポールのために捧げた、偉大な指導者でした。
奥様を深く愛しておられ、晩年、リー夫人が倒れた時も、献身的に看病をしていたとのこと。
彼のもっていた圧倒的な精神的強さ、賢さ、先見の明、判断力、良いものを取り入れていくスピード感、そしてパートナーへの敬意と愛情。1人の人間として、そして国を引っ張る優秀なリーダーとして、尊敬します。
こちらのリンク「リークァンユーから学べる8つのこと」ご参照ください。
(リー氏が風水を信じていなかった、というくだりは疑問が残ります。シンガポールは国をあげて風水を重んじているので。1ドル硬貨もそうだし、都市部の設計はほとんど全て、風水に基づいて作られています)
そして、今日、国民に向けて、父親であるリークァンユー氏の死を発表した、リーシェンロン首相。
動画は、こちらです。
マレー語、中国語、そして英語でのスピーチ。
首相としての立場からの発表であったため、「父」という言葉がありませんでしたが、彼の目や表情から、偉大な父を失った悲しみが伝わってきて、見ていて本当に辛かったです.....
今日は、シンガポール中が悲しみに包まれていました。
今後、故人があれほど愛したこの国が、今の安定や治安を保ち、ますます発展していくことを願ってやみません。
それが、故人への何よりの供養になると思います。
生前の氏とは、一度だけ、前職の仕事の時にお会いしたことがあります。
ご高齢にも関わらず、眼光鋭く、圧倒的な存在感でした。
できるなら、もう一度お会いしてみたかった。
もう、10年以上も住んでいる、私も大好きなシンガポール。
この国をこんなに素晴らしい環境に整えてくれ、家族とともに今日も幸せに暮らせていること、LKY氏のおかげです。心からの感謝をこめて。
ご冥福をお祈りします。
Rest in Peace, LKY.
Thank you for everything you have done for this beautiful country that we now call home.
With much respect,
Marianne