愛着のある人達が
シャボ玉のように
弾けて空に消えていく。
地上では
あらゆる立場の人達が
持ち場から
引き剥がされるように
家庭に留め置かれ
守るべきものは何かと
問われ続けています。
庶民の常識は
政治家にとって
非常識。
死そのものの意味さえ
あちらとこちらでは
違っているのだと思う。
軽薄な希望も
短絡的な絶望も
嫌だ。
そんなことをずっと
心の中で逡巡させながら
日常の暮らしを
淡々と続けることでのみ
平静を保っている。
犬と猫との暮らしは
幸せなものだ。
私達の生活に
違和感なく溶け込み
私達を健康的に
動かしてくれる犬達と
いつでも安らかな寝顔で
安眠に誘ってくれる猫達。
居間に犬
寝床に猫。
昼は犬。
夜は猫。
心は常に
彼らと共に
あります。
彼らは
個々に個性的な
遠い山並みの如く
私達人間の心を癒します。
ただそこに居るだけで
ただそこにあるだけで。
期待したり
されたりすることもない
シンプルで清々しく
嘘偽りのない
優しい関係。
みんな犬を飼えばいい。
みんな猫を飼えばいい。
愛着が生まれて
それを失うことで初めて
生きることと
死ぬことの意味を
人は考え始めるのだから。
死ぬことを
遠い世界の話
おとぎ話のように
フィクションとして
私達は娯楽にし過ぎたと
ふと思ったりもするのです。
身近な死が放つ
強烈な痛みを
知らない人が多すぎる。
自分の命の
片側として
全ての人間が
犬や猫を飼えばいい。
彼らが死してもなお
心は共にあるという実感を
愛の気づきとして
心に刻む時
生きて居る
今、この一瞬一瞬が
奇跡の連続という真実に
近づくことが出来るから。
命の真実に
気付く人達が
この星に
溢れることを
全ての命が
願っています。
皆同じ
この星の住人として。