昔から、犬を飼いたくて
大人になり環境が整うのを
待っていた人
子供達からの要望で
犬を迎えようとしている人
迎え方は様々。
でも、どんな場合でも
初めて犬を飼うなら
成犬か、シニア犬を
お勧めします。
犬との生活は賑やかで
ドタバタしているもの。
そんなイメージでいる方は
とても多いと思いますが
本来の犬との暮らしは
穏やかで満ち足りたものです。
成犬やシニア犬は
それを、違和感なく体得させてくれ
幼い子供達の心の拠り所となり
真の情操教育が果たせるからです。
簡単に持ち上げられる
小型犬や子犬を
遊び道具のように
扱わせないことの方が
子供には難しいのです。
大人でさえ
ワチャワチャした
子犬の仕草に
見惚れてばかりいれば
一年を超えた頃には
あんなに可愛かった犬の
しつけに
悩むことになるのです。
ちなみに
子犬期は
あっという間に過ぎます。
情操教育とは
相手を尊重し
尊重される態度を身につけ
互いの感情に配慮出来るように
するための教育です。
成犬やシニア犬は
子供達にとって
思い通りには
ならないかもしれませんが
確固たる愛情に溢れた
一番の教育者になると
個人的には思っています。
犬を迎える際に
子犬からでないと
一緒にいられる時間が
少ないと言われる方もいますが
成犬やシニア犬と過ごす
濃密な時間こそ
子供のうちに
過ごさせるべきです。
生きて
老いて
病気になり
死ぬ
その命のあらましを
知ること以上の
情操教育はありません。
そして、そうした
命に向き合う親の姿から
子供達は、本当の情操教育を
受けるのだと思います。
子犬が成犬となりシニア犬になる頃は
多くの子供達が
社会に向かっていく時期と重なり
本当に知るべき
犬との暮らしの醍醐味を
見逃すことも多いのです。
幼い頃に犬を看取る経験をすることは
命という目に見えないものを学び
その後の人生を下支えするであろう
死生観を養う機会として
核家族化で死が身近にない
現代の家族にとって
犬達からの最大の
ギフトであるとさえ思います。
出自のわからない
年齢もわからない犬に
不安を覚える方も多く
いらっしゃるかもしれませんが
どんな環境下にあったとしても
新しい環境に置かれた瞬間から
その場に必要な
態度の学習を始めるのが犬です。
何歳から迎えても
愛に溢れた
素晴らしい家族の一員と
なってくれます。
大人家族であれば
なおのこと
成犬やシニア犬との
穏やかで満ち足りた生活が
心の安らぎに
通じていくはずです。
彼らは
何もない一日を
何もない
幸せな一日だったと
変換して見せてくれます。
ただ、ここにいる。
その見落としがちな
当たり前な日常こそが
何よりの幸せだと
知っているからなのです。