純血種として
売られている子達は
ある意味
人の趣味嗜好に合わせた形を
継承するように
ブリーディングされていきます。
本来の動物達は
自然な淘汰と
身体が強く
環境や繁殖に対して
適応力のある個体同士の
繁殖により
種としての健全性を保っています。
人間社会の価値観に置いての
純血種とは人為的で不自然なものであり
形の追求を第一に考えた
無理な交配により支えられています。
とかく純血種は弱いと言われますが
弱いのではなく
そもそもが無理を重ねて
作られているために
様々な病気や障害を抱えていても
不思議ではないのです。
ブリーダーが推奨する
その種独特の体型や
耳や尾の形を産出するような
牡と牝を選び繁殖しても
ブリーダーの
希望通りの形の子供が
生まれる可能性は
五分五分です。
例えば六頭生まれても
三頭は望むような形ではなかったり
なにがしかの障害を
抱えている場合も少なくないのです。
ブリーダーにとって
売り物にならなければ
生存させておく価値は
ありません。
愛護法により
業者による
愛護センターへの処分持ち込みが
制限されるなかで
「ミスブリード」や
「売れ残り」と
呼ばれる命は
様々に無残な方法で
人知れず遺棄されるか
何も知らない消費者に
安く売られるか
ブリーダー自ら
保護主を名乗り
何も知らせないまま
里親を募集するか
同情を引いて
愛護団体に引き取らせるか
いずれにせよ
犬の本能や善性を利用し
最低の手段で
自分の利益だけを
追求し続けている
そんな人間こそが
失敗作。
厳格な免許制度など
ブリーダーの質を保ち
健全化する法整備が
なされない現状での
人為的な繁殖は
消費者ファーストという
偽善を騙った
虐待行為だと
認知されるべき行為だと
個人的には思っています。
消費者の無邪気な欲求に
苦しめられているのは
声をあげることすら出来ず
人を愛することしか知らない
名もなき命ばかりなのです。