犬も子供も、運動不足など
エネルギーが健全に消費されないと
不健全な興奮で発散させようとします。

ドックランや散歩で、相手構わず突進する犬と
スーパーの中を奇声を発して走り回る子供。
いずれの場合も、仕切るべき親や飼い主は
周りの目を気にするだけで、問題の本質である
不健全な興奮を正すことをしません。

聞くに耐えないような言葉で、子供を大声で罵ったり叩いたり
「この子、ワンちゃんが大好きで、大丈夫よ嬉しいだけだから…」
興奮マックスの犬の危険さに無頓着だったり

どちらも、不愉快だし迷惑以外の何ものでもありません。

何より悲惨なのは、その犬であり子供達です。
社会との唯一の接点である、
親や飼い主から与えられるべき
正しいアテンドを受けられないまま
成長せざるを得ないのです。
叱ったり、正すことはとてもエネルギーを使います。
興奮に興奮で押し返すほうが
手っ取り早くて楽なのです。
しかし、そこに成長はありません。

叱ることや正すことは
その子供や犬の態度を改めさせるのが目的です。
感情的になっても何も届きません。
届かないからさらに感情的になる。
そうしている内に、「うちのはダメ犬だから」
「うちの子はどうしようもない」だとか
存在を否定するようになってしまう。

こうなると、その関係性にあるものは
相手への信頼ではなく
不信感になって問題はさらに悪化してしまう。

この関係性を仕切り直すためには
犬や子供が抱えている、エネルギーに方向性を与えること。
犬には、飼い主を尊重することを要求し
子供は、スポーツや学びに達成感を見出すための
仕掛けを考え与えること。

一番の手抜きは、オヤツやオモチャで
犬や子供をコントロールしようとすること。

親になったからには、犬を飼ったからには
お互いに手を抜くことなく、お互いを楽しむこと。

自分ばかりが、癒されたり楽をしているような人には
犬も子供も従いたくはないのです。
子供を犬を本気にするのは
大人の本気が不可欠です。