

人間の心の本質
人間は、地球上のその他すべての存在から分離し、独特な立場にあります。
人間以外のものはすべて、“生物でも無生物でも、生きていてもいなくても”自然界との調和を保つため、規則的なパターンに従って行動します。
一方で人間は、“限界”のなかで、小さな自由を満喫しているようです。
人間は自分で生き方を決め、自分たちの言葉を話、多くの知恵を理解して学びます。
また、感情をコントロールし、目の前の問題に適切に対処できます。
これらはすべて、人間だけに特有の性質です。
実際のところ、無限に広がる宇宙には、
人間の意識的な行為によって影響を与えられる領域が存在します。
この事実が、人間の思考能力と外界とを隔てています。
人間には、気づき、行動する能力があります。
外界には、危険が多く存在し、それを止める手立てはありません。
哲学では、心あるいは動機が、物と対比されます。
物とは時空を超えて存在するものです。
人間の体は、万物を支配する力の影響下にあることを、十分に理解しましょう。
人間の、考え、欲し、行動するという能力は、すべて心から生まれたと分かるはずです。
心は、目に見えず、形もありませんが、力強いものです。
人間の心には、思考や学習、記憶、想起、選択といった働きがあります。
この心の働きが、人間と世界の他の存在とを区別しています。
人間の心の性質は、鏡の性質と似ています。人間の心には鏡と同じく、次のような様々な機能や特徴を備えているからです。
(a)大きく開かれている、(b)すべてを正確に映し出す、(c)いかなるイメージにも偏らない、(d)明確に識別する、(e) あらゆるものを完成させることができる。
大きく開かれている
ドイツ出身のアメリカ人医師、マーティンH.フィッシャー(1879~1962年)は、執筆活動も行い、「世界は探究心を満たすための実験室だ」と述べました。
人間の脳が様々な機能を持ち、宇宙ほど大きな思想を秘めているのに、あんなに小さいなんて、不思議ですよね。
人間の心がいかに大きく開かれているか分かります。
人間の心には色々なものが存在します。
身体にいくつホクロがあるかといった小さなことから、
具合が悪いときに、どれだけ咳止めシロップを飲むかといった重要なことまで、
心に含まれています。
心は、幻想も現実も作ることができます。
喜びも悲しみも、衝突も落ち着きも、もたらします。
愛も憎しみも生むことができます。
最も重要な点は、心は、理性に影響を及ぼしたり、
恐怖や困惑によって傷つけたりして、あなたという人間を作り上げるということです。
毎日のように、あなたには存在価値がないと思わせて、あなたを形成することもあります。
“あらゆることに”実際に心をさらすことで、心に秘密がなくなります。
ただ、そうはいっても、私たちが外部から簡単に入手できるすべての情報が常に、社会によって明確に、“善悪”や“正否”、“神と悪”というように区別されているわけではありません。
だから、無限大の心は、あらゆるものにアクセスできるのです。
そして、私たちの行動を制限することはありません。
世界は探究心を満たす実験室だと言うフィッシャー氏の考えに、私たちは同意せざるを得ません。
私たちがほとんど何も知らないような、巨大な心の世界が存在するのです。
この世界はすべて、人間の心から作られています。
私たちの心が世界を作りあげ、ひとつにまとめています。
大事なことは全部、人々の心によって決められました。
この世はすべて心の世界であり、心から生まれたのです。
すべてを正確に映し出す
パム・ゴールデン氏は名著「チューズ・ザ・ハピネス・ハビット(幸福な習慣の選択)」でこう書いています。
「双子の兄弟を例にとってみましょう。
一人はアルコール依存症で落ちぶれましたが、もう一人はビジネスマンとして、とても大きな成功を収めました。
アルコール依存症になってしまった方は理由を聞かれると、
『父親が飲んだくれだったから』と答えました。
ビジネスマンとして成功した方に同じ質問をすると、答えは『父親が飲んだくれだったから』でした。背景は同じ、育ちも同じ、でも、選択が異なったのです」
この兄弟は、どちらも全く同じ体験をしたのに、異なる考えを選びました。
一人は飲んだくれの父親を、手本として捉えました。
その結果、自分も父と同じになりました。
一方、もう一人は父の姿をまねてはならないと考え、自分は反対の行動を取りました。
そして、ついに成功を手にしたのです。
長年にわたって抱いてきた、こうした考え方が、双子の現在の状況を招きました。
どちらのケースでも、状況に対する考え方が、現在の境遇につながっています。
つまり、私たちの心にあるすべての考えは、
完全・確実に私たちの行動に反映されるということです。
思考が私たちの心の中にイメージを作るからです。
すると、心の中のイメージは、喜びや悲しみなどの感情をコントロールするようになります。
コントロールされた感情によって、私たちは行動します。
そして、行動から結果が生まれます。
したがって、心、特に思考が、結果をもたらすと言えます。
簡単にまとめると、よく言われるとおり、「あなたの思考があなたを作る」ということです。
アジズ・メクナシ
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アジズ・メクナシ氏は、自己啓発に役立つホームページを運営しています。
www.azmek.co.uk
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アジズ・メクナシ氏は武術の指導者で、自らを鍛えることにも余念がありません。
多言語に堪能で、自己啓発に役立つ無料ホームページを運営しています。
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自由へと身を委ねる――恩恵を受ける今月初めのある日、私は自宅で窓のそばに座り、
リンゴの木に咲いた花や、遠くのブドウ園を眺めていました。
2階の廊下の窓際に机があるので、その前に座って、景色を見降ろしていたのです。
すると突然、後ろから鳥の羽ばたく音が聞こえました。
廊下の端の窓が開いていたので、そこからメキシコマシコが入って来たのです。
飛び回る様子を見ていると、鳥はやがて私の書斎へ飛んでいきました。
出口を探していたようですが、窓にぶつかってしまいました。
私は書斎に行って、鳥がわずか25センチほど先の窓のすき間に気付かず、窓にぶつかっている様子を眺めました。
それから、私はゆっくり静かに近づき、鳥を外へ導いて助けてあげようと、願いを込めて手を伸ばしました。
最初、鳥は私の手を拒み、つかまるまいと必死になって逃げました。
自分の行く手をさえぎる障害物を前にして、上下に飛び回りました。
私は落ち着いて、ゆっくりと鳥をつかまえるチャンスを待ちました。
優しく、しっかりと鳥をつかまえる機会をうかがっていたのです。
すると突然、鳥はバタバタと必死に飛び回るのをやめ、静かに私の指に止まりました。
まるで木の枝にとまるように自然な動きでした。その瞬間、私と鳥は心が通じ合ったのです。
お互いを理解したということです。
私はずっとつながっていたいと感じました。
でも、この心の絆こそ、私たちのつながりであり、鳥が私を信頼している証しだと思いました。
私はゆっくりと、開いた窓の方へ手を動かしました。
鳥は先ほどまで冷静さを失い、バタバタと飛び回っていましたが、落ち着きを取り戻しました。
すぐに目の前の窓のすき間に気づくと、感謝するかのように二度、明るくさえずり、
外の自由な世界へと飛び立っていきました。
私は、机に戻り、自分とあの小鳥の共通点について考えました。
私は、いつも、誰かから差し伸べられた救いの手を拒んでいます。
与えられる助言に耳を傾けず、周りの助けから必死に逃れようとしています。
その手は人間のものかもしれませんし、神のものかもしれません。
あるいは、さっきの鳥の羽根かもしれません。
いずれにせよ、私を自由な世界へ導く救いの手は、常にそこにあるのです。
ソノマ郡の美しい風景に癒やされながら、私は自分が神の手に包まれる様子を想像しました。
ちょうどあの鳥が、優雅に私の手に止まったように。神に我が身を委ねると、緊張が解け、心配が薄れていくのを感じました。
その日から、私は、あの鳥のようにもがくことがなくなりました。
ただ、他の誰かが苦しんでいるのを見ているような気分になることがあります。
でも、自分にはどうすることもできません。
手を差し伸べることも、数センチ離れたところに開かれた窓があると伝えることもできないのです。
そして、苦しんでいるのは私自身でした。
私は拒んでいました。
でも、少しずつですが、あの鳥のように、拒むことをやめつつあります。
そして、神の愛に満ちた自由への道を受け入れ始めました。
MIMのエドワード・ミルズ氏は、ライフコーチであり、教師、講演家でもあります。
人々が、もっと幸せに、十分に、天賦の才を世界のために使えるよう、導いています。
ミルズ氏の月刊ネット新聞「エボルビング・タイムズ(進化する時代)」は、同氏のホームページ(http://www.edwardmills.com)、
またはブログ(http://www.evolvingtimes.com)から購読できます。
瞑想:集中力を高めるための瞑想私は数日前、アメリカン・メディカル・ジャーナル誌を読みました。
“活発な精神を持ち、集中力を高めながら年を重ねることが身を助ける”という記事が掲載されていたのです。
主な内容は、70才以上の人が、集中力を高めることで、
どれだけ前向きな気持ちでいられるかについて研究したものでした。
そこでは、集中力を高めるための、簡単な瞑想のテクニックも紹介されていました。
定期的に実行すれば、必ずや今の精神状態を保てるというのです。
集中力を高めるための簡単な方法として、2つの瞑想法が紹介されていました。
一つは数息観です。そして、もう一つは、ヴィジュアライゼーションを利用する瞑想法です。
数息観――この瞑想法を始めるには、
まず、目を閉じて座っていられるような快適な場所を見つけましょう。
この瞑想法では、注意を散漫にさせるものは、大敵です。
自分の内からも外からも、騒音に悩まされるからです。
2つの瞑想法のいずれを実践するにせよ、ヒーリング・ミュージックは使わないことをお勧めします。
数息観の次のステップは、背筋を伸ばし、正しい姿勢を取ることです。
ゆっくり、軽く呼吸することから始めましょう。
息を吐き出しながら、数字の「1」を思い描きます。
数字が思い浮かんだら、息を吸ってください。
数字の「1」に集中しながら息を吐き出し、次に数字の「2」を思い描きます。
100まで、ひとつずつ、数字を順番に思い浮かべましょう。
呼吸と視覚化を続けるのです。100に達したら、瞑想を終えても構いません。
この瞑想法の難しいところは、ひとつの数字に集中できるまで、次の数字には進めないということです。
視覚化しながら集中力が途切れたり、何か別のことを考えたりしたら、そこで数えるのをやめなくてはなりません。そしてもう一度、「1」からやり直します。
この瞑想法の目的は、集中力を維持し、数えている数字に確実に集中し続けられるようになることです。
集中力を途切れさせることなく、一気に100まで数えられるようになるまで、練習を続けてください。
この瞑想法を身に付けるまで、練習あるのみです。
この方法を習得し、自分の集中力をコントロールできるようになったら、次は物体を視覚化する瞑想法です。
ヴィジュアライゼーション――この瞑想法は、物体の視覚化を助けます。
まず、その他の瞑想法と同じように瞑想を始めます。
最初は、花や車、コップなど、自分が知っている一般的な物をヴィジュアライゼーションしてください。
この瞑想法を初めて試す時には、単純な物体を思い浮かべた方が、集中力を維持しやすくなります。
ヴィジュアライゼーションとは、文字どおり、心の中に物体を描くことです。輪郭から始めて、その物体をできる限り美しく思い浮かべます。
物の形、色をヴィジュアライゼーションし、何かが描いてあれば、その絵や塗られている色も視覚化します。
滑らかであるか、ざらざらしているかなどの手触りもヴィジュアライゼーションしましょう。
文字が書かれていたら、立体的に、全方向から物体を眺めてください。
視覚化しながら、その物体があなたの心の中で何か特有のにおいを持っているかどうか、考えます。
そのにおいを、しっかりとヴィジュアライゼーションしましょう。
この瞑想法を行っている間に集中力が途切れたり、視覚化しようとしていたのとは別の物が頭に浮かんだりしたら、すぐに瞑想をやめてください。
そしてもう一度、始めから、物体を思い描き直します。気をそらすことなく、物体を視覚化できるようになるまで、毎日10分間、この練習を続けてください。
さらに、1日に20分間、続けられるようになるまで、この瞑想法を実践しましょう。
数息観とヴィジュアライゼーションは、精神の集中を促します。
この瞑想法を実践すればするほど、あなたの集中力は高まり、より簡単に、瞑想に集中できるようになります。
私たちは、皆さんが瞑想を行うのを助けるため、ヒーリング・ミュージックを提供しています。
ぜんそくに苦しんでいる方は、ビューテイコ呼吸法の訓練プログラムについて調べてみてください。
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