ノーベル賞をとられたカズオイシグロ氏の作品。
私はアンソニーホプキンスの大ファンだが、この作品は今日まで一度も観る機会がなかった。
羊たちの沈黙、レクター教授の美学。
セントオブウーマンに登場する退役軍人の思い。
そして、この作品では、頑なまでに不器用に自分の生き方を貫く執事を演じている。
その目で、笑顔で、立ち姿で。
美しい人だ。美しい執事だ。
武士道にも通じる気配を消した演技だ。
感情を表さないからこそ、その悲哀を深く感じてしまう。帽子をとる手が悲しいと思う。
もう会えない、と思うこと。
さよなら、と手を降ること。
美しい別れ、だった。
