昨日は、作家の津村記久子さんの講演会へ。
「津村記久子さんの作品に共感する」といえば健全なのだが、津村さんの描く小説の主人公像、エッセイでの津村さんの日常...どれもこれも私の感覚にピタリとくるし、書籍をどんどん読み漁るうちに図々しくも
「ジブン=津村さん」なのではないか⁇
とまで思い込んでいる始末。(津村さん、キモいファンですいません)
というわけで、ワクワクしながら行って来ました。
会場は芦屋ルナ・ホール。
ホールに入ると既にほぼ満席。
コンサートとは違い、客席はライトがつけられたままだったので、お客さんの表情も見ることが出来る状態。お客さんは30〜70代という幅広い年齢層、という感じ。
ハイセンスなファッションの御婦人のお友達同士、どこにでもいそうなフツーの見た目(失礼!)だが、どこかこだわり強めの人、開演前から最後までずーっと居眠りしている老人(知人や家族とかからチケットもらってとりあえず来たのかな?)など、様々。
曲がりなりに私も一応演奏者なので舞台上から客席を見ることがあるのですが、こうしてお客さんとして客席に座ると、色々新鮮だし面白い。また、ルナ・ホールの客席がアーチ状の造りになっているのもあって、
「津村さんを囲み、津村さん好きが集う会」
というような不思議な団結感すらあった。
それもこれも、講演での津村さんのお話と雰囲気が楽しかったから。お客さんを楽しませようと話を盛るのではなく、大好きな本の中の津村さんのまま、でした。
私の前に座っていた中年男性は終始笑顔で、時折タオルで額の汗を拭いながら津村さんのお話に、
「うんっ‼、うんっ‼」
と深く頷き、ファンにはたまらない「津村節」が飛び出すたびに、大きめのリアクションで笑っていた。
普段なら、そういうタイプが苦手な私は
「いやだどこか他の座席に移動したい」
と思うはずだが、その人を微笑ましくすら思える自分がいた。(もはや津村さんマジック...‼)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240722/19/maremusicschool/d6/5c/j/o0810108015466178560.jpg?caw=800)
今回、私は津村さんに初めてお目にかかったのですが(一方的に)、声のトーン、話のテンポ感、世間の常識みたいなものをバッサバッサと斬っていく痛快トーク、、、全て長年の私の想像通りの「津村記久子さん」でした。
そんな自分の中の「答え合わせ」も含めて、あらためて文章の背景には書いた人の魂みたいなものが備わっているのだと強く感じた。
やっぱり、本って面白いな。
また、津村さんの仕事術にも話がすすみ、私からすれば気の遠くなるような資料集めや細かい作業をコツコツと積み上げて、一つの作品が出来ていくのかと思うと、やっぱり尊敬せずにはいられない。そしてますます津村さんのことが好きになった日。
これからの新刊も楽しみです。
ロビーの書籍販売で、持っていない本を見つけ開演前に購入したもの。
(と、おやつ(御座候)とコーヒー)
さて、先日インスタグラムの投稿した耳の不調に関して、多くの皆さまに心配おかけしました。またあたたかいお声がけやメッセージありがとうございます。
調子の良い日と悪い日の波はありますが、教室も通常通り、なんとか元気にレッスンしています。
暑い日が続いていますが、皆さまもお身体お気を付けてお過ごし下さい。