たとえどんな境遇で生きることになるとも、その境遇で自分だけの花を精一杯咲かせる
 それが幸せというもの
 幸せになれるかどうかは、自分次第
 自分の人生を幸せと思うかどうかも、自分が決めるもの

 昔からの商店街のお話です。
 八百屋や魚屋やお寿司屋さんで育った子ども達。クラスメイトからそのことをちょっとからかわれたりすることもあって、自分の家の境遇に引け目を感じていました。
 商店街の子ども達は、サラリーマンというものに憧れて、そこから抜け出そうとするのですが、蓋を開けてみると、いつのまにかみんな自分のお店を手伝うようになっているのです。

 問題はここからなのです。
 いつまでも自分を負け犬だと思い、自分の人生を不幸だと思い続けるのか、今の人生に感謝をし、そこで自分の生き方を見つけていけるか。

 昔読んだ『あさきゆめみし』の玉鬘の姫君を思い出しました。
 光源氏のような輝しき麗しい男性に憧れながらも、彼女は自分の意志とは裏腹に、無骨な夫の妻となります。
 最初は自分の運命を嘆くのですが、その夫の、無骨さの中の真面目さと優しさに触れ、自分はこの境遇の中で精一杯生きていこうと心に決めるのです。
 子どもにも恵まれ、彼女は彼女だけの花を、凛として咲かせるのです。

 幸せは、自分で掴みとっていくものですね。