思い出づくり
それまでの間
たくさんの思い出を作った
行きたいと行っていた場所
出来るだけ沢山・・・
買い物が好きな彼女
パンが大好きな彼女
彼女が嬉しそうに試着をするのを見るのが好きなオレ
彼女が美味しそうにパンを食べるのを見るのが好きなオレ
ある日の買い物の時
彼女がオレの大好きなブランドの時計を
かわいい・・・
と眺めていた
クリスマス一緒に居られない
彼女と店を出た後
トイレに行く振りをして
お店に戻って時計を買った
「後で取りに来ます」
と、彼女の元に戻った
彼女の試着を見ながら
あーだこーだと
いつもの楽しい買い物タイム
帰り際
さっきの店に戻ると
ありがとうございます
と店員さんが
時計を差し出す
驚く彼女
『いつの間に買ったの???』
『こんな事された事ない』
『嬉しい』
『付けて帰ります!』
お店の中ではしゃぐ彼女
そんな姿でオレも幸せになる
きっと待っててくれる
出張から戻ったら
またこんな日が続くんだと・・・
不安
休みの度に会う日々は変わらず
11月・・・
毎年冬になると雪国に出張に行くオレ
今年も、その不安が押し寄せる
気まぐれで自由な彼女
離れたら居なくなってしまうような気がした
前に、遠距離は無理だとも言って居た彼女だから、尚・・・
「今年も二ヶ月出張になるかもしれない」
『大丈夫だよ~いい子で待ってるよ』
笑いながら言う彼女
「みきちゃんと結婚したいよ」
甘えながら、おどけたように言うオレに
『するでしょー』
と、また笑いながら言う彼女
いつか居なくなる
そんな覚悟はいつもしてるけど
こんな態度から
彼女の今までの恋愛と違う
オレにだけは違うと
期待もしてしまっていた
いつかずっと一緒に居れる日が来るのかもしれない
その時に一気に押し寄せる
周りを取り囲むプレッシャーや
彼女の子供たちや家族、親戚、友達
周りを取り囲む全てを受け入れる覚悟・・・
不安と幸せ
同時に二つの覚悟をした
年末から始まる出張まで
二人でたくさんの時間を過ごしたんだ
はじめての
『こんなに会ってて大丈夫かな』
「大丈夫だよ、なんだか中学生の頃の甘酸っぱい気持ちを思い出すよ」
好きになったら困ると言っていた
彼女に嫌がられないように
遠まわしに気持ちを伝えるおれ
『同感!』
そう言ってくれる彼女
『今週旦那が出張で夜空いてるけど・・・』
その日の翌日は
オレは友達と登山に行く予定だった
「大丈夫!会いたいから来て!」
夜の帰り道は眠くて嫌だと言っていた彼女
「迎えに行こうか?」
彼女はとても喜んでくれた
いつものように
コーヒーを飲み
離れた席に座る
「そっち座っていい?」
『じゃぁあたしがそっちに座る』
とふざける彼女
本気の拒否なのか
半ば強引に隣に座り
テレビを見たり
ゲームをしたり
会話に間が空く
顔を寄せ
唇を寄せて見る
受け入れてくれた・・・
二人で会うようになり
一月ほどかかっただろうか
遊びで女の子を抱いていた
今までの自分には考えられないような時間だった
朝の5時
もうオレは登山に向け
待ち合わせ場所まで行かなければいけない時間
そんな時間まで寝ずに一緒にいてくれた彼女
着替えが済み
キッチンでタバコを吸う彼女の元へ行くと
『似合ってる・・・』
はにかみながら言う彼女の言葉が
とても嬉しかった
車に乗り込む彼女に
またキスをして
オレは待ち合わせ場所まで向かった