5日間の介護体験が終わりを迎えた。
最初は慣れなくて大変だったが
だんだん利用者さんとも仲良くなって
孫のようにかわいがってくださる方もいたりして
楽しくなってきたところでの
さよならだった
介護の仕事は力勝負で
本当にきついと感じたし
初日に寝たきりのお爺さんの
お迎えに行ったときには
ショックで泣きそうになり
呆然としたのを覚えている
人は最後には
こうなってしまうのか
介護の仕事は
こういうものなのかと
思い知らされたようだった
しかし
日が経つにつれ
職員の人たちの大変さが
身にしみてわかった半面
母親が介護の仕事に
やりがいを感じている意味も
何となくわかった
利用者の
お爺さんお婆さんと
お話することは楽しかった
私は自分の世界を持つことも
もちろん好きだが
同じくらい
人と接することが好きで
人と接しているとき
大きな喜びを感じている
まだしっかりしているお年寄りは
手助けしてくれたりしたし
お茶を運ぶと
「はい、ごくろうさん」
と
言ってくれたり
「大変でしょう」
「頑張れよ」
と声をかけてくれた
そんな言葉の一つ一つが
本当に
じんわり来た
最後は本当に
泣きそうで
挨拶の時
「いつまでも長生きして下さい」
と
言いながら
胸が詰まった
お爺さんお婆さんと
今度いつ会えるのか
そもそも
また会えるのだろうかと考え
見送りをする時の玄関で
まるで一生の別れを
するような気持ちで
必死に涙を堪えていた
丸まった
お年寄りの背中は
どれも頼りなげだったが
長い年月と
人生の全てを
背負っていることの
証のようだった
またひとつ
大きくなったような気がした