透明な旅

透明な旅

書きかけの戯曲に栞を挟んで

空想に浸りたい… 青い空が美しい… そうだ、旅に出よう…
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いつも見慣れた画面なのに、ぼんやりと霞んだ。君とのトーク画面を開く。そこに映ったのは「ごめん、今日で終わり。」感情の見えない文字が僕の胸を突き刺した。「わかった。じゃあね。」と僕は返す。間も無いほどに君から「なんだったのだろうね、私たちの2年間は。」僕はその文字にまた胸が突き刺された。自転車が趣味で出会った僕と君。走馬灯のように駆け巡る君との思い出は、錆の味がした。僕は何も返さず、もう一度布団に潜り込んだ。しょっぱい雨を一つ、また一つ。流していくたび、君との記憶を無理やり消そうとした。中々、消えない記憶に僕は思い切り枕を叩いた。