電車紀行
山手線内回りで、大崎から品川に向かう時、
駅に着く直前に左に大きくカーブします。
南から東に向きを変えるので、レールが大きく軋み、
列車は速度を落とし、品川駅に入線していきます。
進行方向右側から外を眺めていると、
山手線の外回り、京浜東北線の上下、
そして東海道新幹線の上下線とすれ違います。
ボクは子供の頃からここの風景が大好きで、
新幹線で上りに乗車時には、
山手線を見ると、
東京に着いた実感が湧いたものです。
自由を得る代償に、甘える事は許されない、
一人で生きていかねばならない街、トウキョウ。
誰もを受け入れるが、
生きていくのが困難な街、トウキョウ。
ここはボクにとって
自由の世界への入り口だったのでしょうか。
山手線で品川に着く前、新幹線と並走しました。
うつむいている、出張帰りのビジネスマンの中で、
ひとりこちらを見ている若者を見たような気がしました。
それは、あの頃のボクだったのかもしれません。


