昔、ある人と暮らしたことがある街。

もうずっと行かなかったけれどいつもあの街のことは頭にあって。

なんとなく行くのが怖いような気持ちもあって。


その人にはもう何の思いもない。

ただその街が懐かしいだけ。


近くまで電車で行ったので、ふと思い立って駅に降り立ってみた。

すっかり変わってしまって駅もきれいになって、出口がわからなかった。あちこちうろうろして、あ、ここだ…と出口がわかった。

きれいになった改札を出ると、ああ、ここだ…右に曲がってずっと行くんだ。

住んでいたところまで行ってみよう…

道を歩いていても見覚えのある店はひとつもなかった。コンビニ、ドラックストアなんてなかったよなー。


マンションは建て替えられて真っ白だった。


意外と何にも感じなかった。

その人のことも別に思い出すこともなかった。思えばそんなに思い出もなかった。


昔はジョナサンだったところが回転寿司になっていた。

お寿司食べた。とても美味しかった。

また来ようと思った。

変に敬遠することもない。またお寿司食べに来よう。