25才のとき

大腸がんが発覚した。

手術のあとに
横行結腸がんステージ3Aと
なまえがついた。

手術後に、抗がん剤のすすめがあり
迷いに迷ってやることにした。

抗がん剤をすると、
閉経する可能性があり
妊娠できなくなる場合があるとのことで
なんとか探して卵子凍結をした。

で、抗がん剤だけでは
よくならないと思ったので


ホメオパシー
足もみ
食事療法
冷えとり
など、他にもいろんなことを試した。

抗がん剤にもいろんな種類があり
はじめは点滴と錠剤、けど副作用が強すぎて
別の錠剤の抗がん剤にかえてもらった。
そしたらほとんど副作用がなかった。


当時、がん患者のブログを読んだり
抗がん剤についてしらべたりしたんだけれど

がん患者はブログの最後に
亡くなりました

って書いてあるものが多く目につくようになったから読むのをやめた。


あとは、抗がん剤否定派の人や
抗がん剤は悪、西洋医学は悪だという人 

亡くなった女優さんや、俳優さんを
どうしてなくなったか分析する人

抗がん剤をとってたからだ。
がまんしすぎだったから。
たばこ、お酒、不摂生したからだ。
なになにしたからだ。


わたしは
抗がん剤を悪だとは思わない。


むしろ、がん患者に対し《抗がん剤はやめたほうがいい!毒だよ!悪だよ!》という人のほうが
わたしにとっては残酷に感じる

大体の人が
じぶんが、がんになったことがない人が
唱えているから


わたし自身は、
薬に頼らない生活をしていたので
なるべく薬はとりたくなかったけど


じぶんの生死をみたときに
手術は必要だと感じたし、
というかむしろ手術しなかったら
死んでたし

抗がん剤を拒否する勇気もなかった。
抗がん剤をとらないで再発したら後悔すると
おもった。

わたしは、むしろ
なんでも先生のいう通りにしてしまう
感覚が怖いと感じる。

ただ、先生のいうことを拒否することの
こわさも感じたことはある。


実際薬をだしまくってしまう
お医者さんもいるけれど


ちゃんと意思を伝えれば
無駄に薬は出されない。

なにものかを悪にするよりも


大切な人と抱き合うことやキスをすることや
ほんとうに食べたいときに食べることや
じぶんじしんにやさしくすることや
あったかいお布団でねたいときにねむることや
気持ちをつたえることを大切にしたい


抗がん剤をしたって、
しなくたって、
じぶんを大切にしたって、
しなくたって

亡くなるときはなくなる。

というか、全員かならず亡くなる。


だからこそ
どうしたいかを大切にしていきたい。

ほんとうにじぶんのことを守れるのは
じぶんしかいない。

そして、じぶんのことを
愛してくれている存在にも気づく。


がんになって
《あなたの選ぶ道がベストだよ》
と伝えてくださった方がいた。

この言葉はずっと
わたしの宝物です。

photo by  神岡進吾