大学3年からおどりをはじめて

卒業後にパパ・タラフマラ舞台芸術研究所という
パフォーマンスを総合的に学ぶところにいました。

中学は演劇部、高校は英語劇部、おどりはまったくできなくて、
絶対やらないと思っていたのに
大学で出逢った先生がすばらしくて
おどりが大好きになり、より身体について学んでいきたいと思うようになりました。

研究所にいたときは技術技術!と思っていて
ダンサーになって活躍したいみたいな欲求もあったのだけど
今はそれはありません。

もう舞台にはたたなくてよいと思っているくらい。

わたしにとっておどりは最強のコミュニケーションツールです。

コンタクトインプロビゼーションというおどりをご存知でしょうか?

2人以上の複数人で、相手の重さや動き、空間を感じ取りながら身体の接触をもち、
そのときに生まれた感覚や流れにのせて即興でおどるダンスです。



特にかたちは決まっていなくて、相手との呼吸で展開していきます。
リフトしたり、はなれていても床と接触していたり、相手と空気でつながっていたり。

コンタクトをしているととっても気持ち良くて
セ⭐︎クスしている気持ちになったりもします。

あ、魂でつながったなって。

おどりは古代からあったもので
祈りの儀式ですよね。

天照大神さまが天岩戸にお隠れになった時に
アメノウズメさまが踊ったというお話にもあります。

でもって、豊作を祈ったりして踊ったりね。

わたしにとっておどりは祈りであり、自分の感覚をとぎすますツールであり、
相手とのコミュニケーションでもあります。

研究所では夏に毎年長野の山奥に行き7日間ほど合宿が行われます。
携帯の電波も通じず、朝から晩までおどる。みんなで食事をつくる。
山に登っておどる。

山ではね、自由時間があるのだけど
わたしは全裸になることが多かったです。

全裸で横たわっていると虫がよってくる。
はじめは気になるんだけど次第に気にならなくなる。

すぐそこには川が流れています。
研究所を卒業してわたしは大腸がんが発覚したのですが
上の写真は治療して1年後にどうしても参加したくて参加したときのもの。

この時のワークはただひたすら自分の感情に身をまかせる。というものでした。たしか。

わたしは怒りに注目してみていました。
今まで人に怒った経験はほぼなく、
何かあると自分が悪いんだよね、ごめんと申し訳なくなる。

で、この時もわたしって怒るっていう感情ってもってないのかなぁと思いながら
たんたんと川に入り眺めていたら
出てくる出てくる。

結果発狂して泣き叫び、全身で怒りをぶつけました。そのあと過呼吸。

そこで通常の人だとびっくりして救急車呼ぼうか??みたいなレベルでの発狂。


さすがみんな表現者。見守ってくれて
あ、いよいよやばいって時にやさしく抱きしめてくれた方がいました。

それでも怒りはおさまらなくて泣き叫びながらあばれて、
抱きしめてくれた方のやさしさにその怒りが吸収されるのをまちました。

そのあとはすっきり。

あぁわたしたくさん我慢していたのだなぁと気がついた時間でした。

そして人のやさしさにあらためてふれたのでした。

この写真お気に入り。

じぶんの感情を出すワークっていろいろあったりするけど
優秀なファシリテーターがいないと
かえってこれなくなる場合があるからちょっと注意が必要です。

わたしは無理やりじぶんでじぶんの感情をひらいたけど
その時は先生方もいて安心していたのもあった。

じぶんの感情はときにやっかいだけどかわいい。

いろんなワークを通して、おどりをとおして、
わたしはわたしでいられるようになってきています。

もっと楽に生きていけるとおもっています。

もし何かに迷ったりしていたらとりあえずおどればいい。
一緒におどりましょーー!