海と夕陽とハイボール -103ページ目
夕方から雨がザァザァと降っている。
父が仕事から帰ってくる。
家族はみんな家にいる。
愛犬のロッキーも家の中に入れてもらえて
うれしそうにしている。
家じゅうの電灯が明るく輝いている。
私と弟たちは食卓について
今か今かと母がつくる夕食が
出来上がるのを待っている。
父が母に何かを話しかけ
顔を見あわせて笑う。
それにつられて私たちも笑いだす。
そんなとき、私は心の底から
幸せを感じた。
あとで考えると、戦争が始まったら
このすべてが一瞬にしてなくなったのだ。

黒柳徹子

