時系列順に書き進めていこうと思ったのですが

どうにも気持ちが進まないので、名前について書きます。


流産していることが分かったのは

新緑が綺麗なゴールデンウィークが明けた頃。

12〜13週あたりで成長が止まってしまった。


本当はつけたい名前があった。

でもそれは生きて産まれてきたことを前提とした名前だった。

「こんな人生を生きてほしい」

…そんな名前だったから。


手術を受ける2日前の朝、

ベッドの中で私は名前を考えていた。

宣告を受けてから数日。仏壇や骨壷を調べて目星をつけて、あと他にできることをぼんやりと思い浮かべた時に出てきたのが「名付け」だった。


夫は亡くなった子に名前をつけるという発想自体なかったんじゃないかと思う。


もともと名前を考えることが好きで

姓名判断サイトをお気に入り登録するほどだった私は

この子にぴったりの名前をつけてあげたかった。


性別は今もわからないけど、

突起があったから男の子ということにしてる。

(後から聞いてみたら男女どちらにもある部位らしい。)女の子だったらごめんね。ちゃんと女の子バージョンも考えてたよ。



響きが好きでつけたい字があったけど、ひとつ引っかかることがあった。

小学生の頃、父に「将来子供が生まれたらこの名前つけたい!」と言ったら「あまりいい意味じゃないから良くないよ」と返された。


その理由が意味を調べていたら分かった。

父はこの意味を気にしていたのかもしれない。

でもそれすらこの子に当てはまると思った。


「ひとつの物事の終わり」

ちゃんとひとつの命を終えたこと。


そして、この子の存在があったから下の意味も込めたいと思った。


「人との縁を結ぶ」

  





もう一字は、前日義実家へ向かう時に並木通りを車で走っていた時に思いついた。

助手席から眺めていたのは、初夏の青い空に鮮やかな葉の色。


ただ、綺麗だなと思った。

その鮮やかさを意味に込めたかった。


「緑色」を意味する漢字を探していたら、

素敵な一文字を見つけた。


「混じりけのない綺麗な羽をもつ鳥」という意味もある。この子にぴったりだと思った。



あえてここには書かないけど、

これ以上ないってくらい良い名前だと思っている。

 

読み方が戒名っぽいのも、夫の名前の響きにも近いのも気に入っている。