ドラゴンボール


ドラゴンボール
漫画
作者 鳥山明
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
発表号 1984年51号 - 1995年25号
巻数 全42巻(JC)

ドラゴンボール』 (DRAGON BALL) は、鳥山明 による日本漫画 作品、およびこれを原作 とするアニメ 作品のシリーズ、およびこれらの作中に登場する架空の道具の名称。

世界中に散らばった7つ全てを集めると、どんな願いでも1つだけ叶えられるという球「ドラゴンボール」と、主人公「孫悟空 」(そんごくう)を中心に展開する、敵との戦闘、ライバル達との友情などを描いた長編冒険漫画である。

アニメ化 も行われ、日本ではフジテレビ 系列で放映されたほか、劇場版アニメや実写版映画も作成された。また多数の関連グッズやゲームソフト などが生み出されている。


物語初期の孫悟空の少年期の話では、ドラゴンボール を探す冒険の話と「天下一武道会 」での闘いの話が交互に展開される。この頃は舞台となる世界はまだ平和であり、ギャグ要素も多く取り入れられている。

だが、ピッコロ大魔王 の登場以降、ギャグ色を排したバトル漫画の要素が色濃くなり、従来のメインであったドラゴンボール探しのシーンは、簡略化あるいは省略されるようになる。ストーリーも主要人物の相次ぐ死亡や、世界が危機に瀕するなど、シリアスなものとなっていく。

物語中期のサイヤ人戦以降は、物語スケールが地球規模から宇宙規模へと拡大し、やがて舞台は悟空たちの住む地球を出て「ナメック星 」へと移る。その後の人造人間戦では再び舞台が地球に戻るが、タイムパラドックス を取り入れた物語となっており、青年トランクス を主人公としたアナザーストーリーも登場する。

物語末期の魔人ブウ戦では、バトル中心路線が維持されつつも、融合・吸収や物体変化などの新しい戦闘要素が登場し、またギャグ要素が再び増加に転じている。

終始、登場人物は敵・味方ともストーリーが進むにつれて強さを増していく。サイヤ人戦からフリーザ戦にかけては、強さを数値で表した「戦闘力 」が、頻繁に台詞中に登場する。



ストーリー


少年期
地球 の人里離れた山奥に住む尻尾の生えた少年・孫悟空 。ある日、彼は西の都からやって来た少女ブルマ と出会い、7つ集めると神龍 (シェンロン)が現れどんな願いでも一つだけ叶えてくれるというドラゴンボール の存在、そして育ての親孫悟飯 の形見として大切に持っていた球がそのひとつ「四星球」(スーシンチュウ)であることを知り、ブルマと共に残りのドラゴンボールを探す旅に出る。人攫いのウーロン や盗賊ヤムチャ などを巻き込んだボール探しの末、世界征服を企むピラフ一味 にボールを奪われ神龍を呼び出されるが、くだらない願いを叶えてもらうことで一味の野望を阻止する。
そして悟空は旅の途中に知り合った武術の達人・亀仙人 の下で、後に親友となるクリリン と共に8か月間修行を積み、世界一の武術の達人を決める天下一武道会 で準優勝する。その後、ドラゴンボールの悪用を企むレッドリボン軍 との闘いなどを経てさらに強さを増していき、再びドラゴンボールを7つ揃え、殺し屋桃白白 (タオパイパイ)に殺された聖地カリンウパ の父親ボラを蘇生させる。さらに3年後の天下一武道会では、殺し屋を目指していた天津飯 (テンシンハン)と闘うが、あと一歩のところで敗れ、前回に続き準優勝となる。
ピッコロ大魔王編
武道会終了後、ピラフ一味によって復活したピッコロ大魔王 によって、クリリンなど悟空の仲間たちが殺されてしまう。悟空は仇を討つため、仙猫カリン の協力を得て隠された力を引き出し、大魔王に闘いを挑み勝利する。闘いの後、悟空は大魔王に殺された神龍や仲間たちの復活のため天界へ向かい、ドラゴンボールを創った本人である神に会うが、神龍復活の条件としてひとり天界で修行することとなる。その3年後、少年から青年へと成長した悟空は天下一武道会にて、かつて出会った牛魔王の娘・チチ と結婚。そしてピッコロ大魔王が死の寸前に残した息子であるマジュニア に勝利し、同時に天下一武道会初優勝を飾る。
サイヤ人編
マジュニアとの闘いから約5年後、平和な日々を過ごしていた悟空のもとに、悟空の実兄ラディッツ が宇宙より来襲し、悟空は自分が惑星ベジータの戦闘民族・サイヤ人 であることを知らされる。さらわれた息子・孫悟飯 を助けるため悟空はピッコロ(マジュニア)と手を組み、自らの命と引き換えにラディッツを撃破するが、約1年後にはさらに強力なサイヤ人たちがドラゴンボールを求めて地球に来襲することを知る。悟空はドラゴンボールにより生き返るまでの間、あの世界王 のもとで修業。そして仲間とともにサイヤ人の王子ベジータ たちと闘い、退けるも多くの仲間を失う。しかもピッコロの戦死により、元来彼と一人の人間であった神も死亡し、地球のドラゴンボールも消滅する。
フリーザ編
ベジータとの闘いの後、神や殺された仲間たちを蘇らせるため、悟飯・クリリン・ブルマの3人は大怪我で入院中の悟空に代わり、神とピッコロの故郷であるナメック星 へ向かう。だが、そこには界王すら畏怖する宇宙の帝王フリーザ が不老不死を求めて来襲し、ナメック星人を虐殺しながらドラゴンボールを略奪していた。悟飯たちはベジータ、そしてフリーザ一味とのドラゴンボールをめぐる三つ巴の攻防の末、後から到着した悟空とナメック星人たちの協力を得てナメック星の神龍・ポルンガを呼び出し、ピッコロを蘇生。これにより地球のドラゴンボールも復活する。そして悟空はフリーザとの闘いにおいて、伝説の戦士・超(スーパー)サイヤ人 へと覚醒し勝利する。
人造人間編
ナメック星での闘いから約1年後、地球に帰還した悟空の前に、未来からやって来たベジータとブルマの息子であるトランクス が現れる。彼は3年後に、レッドリボン軍の生き残りであるドクター・ゲロ が造り上げた2体の人造人間 が現れ、絶望の未来をもたらすことを告げる。悟空たちはそれらを未然に防ぐのではなく、直接闘って未来を変えることを選択する。しかし事態はトランクスが知っている歴史とは大きく違うものとなり、彼さえ知らなかった人造人間たちも現れ、さらにはドクター・ゲロのコンピュータが造り上げた究極生命体セル が出現。完全体となったセルは地球の命運を賭けた武道会「セルゲーム」を開催。悟空はこの闘いで命を落とすが、その意思を受け継いだ息子・悟飯がセルを倒す。
魔人ブウ編
セルゲームより7年後。高校生に成長した悟飯が天下一武道会に出場することを知り、自らも出場するために悟空は一日だけこの世 に戻る。武道会の最中、全宇宙の神である界王神 の依頼により、邪悪な魔導士バビディ による魔人ブウ の復活を阻止しようとするが失敗、魔人ブウは復活してしまう。悟空はこの世での滞在可能時間が迫ったためあの世に帰り、代わって悟空の死後に生まれた次男の孫悟天 やトランクス、悟飯がパワーアップして魔人ブウに挑む。しかし善戦むなしく危機に陥った彼らを救うため、老界王神の命を譲り受けて甦った悟空は決戦の末、地球・ナメック星・あの世の人々のエネルギーによって作り上げられた特大の元気玉 によって魔人ブウを消滅させる。
それから10年後、悟空は魔人ブウの生まれ変わりである少年ウーブとともに、さらなる強さを求めて修行に旅立つ。


。『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎 は、鳥山明と『ドラゴンボール』の熱心なファンであることを公言している。

  • 2008年12月の時点で、日本国内公表発行部数は単行本と完全版(完全版の発行部数は2000万部を超える)を合わせて1億5000万部以上、全世界では3億5000万部を超える。
  • アニメは40か国以上で放映、コミックスが発売された。米国だけで4000万ドル(約44億円)。アメリカでは、『ドラゴンボール』のビデオとDVDの売上が2500万本を超え、さらには"dragonball" のキーワードが米のランキングで2年連続第1位を獲得。また米の検索ランキングでも3位になった。中国や韓国などアジア各国では海賊版が多数出回り、タイでは20社もの出版社が海賊版を発行するという「タイの『ドラゴンボール』争奪戦」というものが起こるなど、版権元を悩ませている。





    評価は100点中91点です。ペタしてね