花を楽しむことを中心に考えれば、盆栽にはむずかしい大輪系のものかち、場所の狭いところで小鉢で楽しめる倭性種もよく、管理が十分にできないようなら、病気にも強く作りやすい中輪系がよいでしょう。

自分の好む品種を手近で作り楽しむのが鉢作りのよさですから、大きさにこだわらず、数をそろえるのも楽しみの一つです。


万華系(朝日、新太陽、日傘)宝鏡系(紫宝、紫光)、大雪山、真如の月、泰平、朝日など。

紫王、高砂、大盃、華宝、愛国、栄冠、光華、万岳、三晃の月、春霞、月光、寿光など。

これらは花も大きく美しい品種ですが、最近は大輪よりもむしろ中輪、小輪系のものが好まれていて、これには実に数多くの品種があります。

そのなかから、咲き分けを好む人は咲き分けるものを、小型の鉢物を好む人は小型の品種を選定すればよいでしょう。

竹内秀樹(マナー講師)
使い方と手入れー木ハサミと違って切り刃と受け刃とがあり、厚子の受け刃で枝を固定して、切り刃で押し切るのである。

切り方には一つのコツがあり、力まかせに切ると組織を傷つけてよくないし、むりにごじると刃が欠けてしまう。

枝が細いときは刃の上のほうで、太い枝を切るときは深く枝をはさみ込み、少し回しぎみに刃を入れていくと無理なく切れる。

木バサミと違って使いやすいように自分で調整することができないので、初めに慎重に選ぶことと、刃こぼれさせないように正しい使い方をするようにしたい。

バネがさびると、開閉が不自由になるし、刃の合わせめも木バサミと違ってぴったりとくっついているので、使ったらさびないように油布でよくぬぐっておくとよい。

竹内秀樹(マナー講師)
ケヤキ、カエデのような広葉樹は枝の角度が狭いので、樹冠どうしが多少重なり合っても見苦しくないが、マツ、モッコクのように枝振りを観賞する庭木で枝が水平に出る庭木は、お互いの枝と枝とが重なり合うことは避けなければいけない。

離れていても同じ高さのところで両方の枝が向き合うような形はよくない。

不要な枝なら一方を切り、必要な枝ならどちらかを切りもどして芽の向きを変えてやる。

それぞれの庭木の枝振りは一本だけを考えずにほかの庭木の欠を補い、枝葉をまんべんなく配置して全部の樹冠によく日が当たり、景観としても集団として緑の美しさを楽しめるように考える。

竹内秀樹(マナー講師)

報告の三原則は「迅速」「簡潔」「正確」の三つである。

迅速とは、タイミングを逸しないということである。

どんな価値のある情報でもタイミングがズレてしまえば価値はなくなる。

報告すべき事が生じたら、後で時間があったときになどと考えずに、なるべく早く報告することだ。

簡潔とは、要領よく報告するということである。

ダラダラとした報告は時間のムダだ。

簡潔な報告のためには、次の点に留意するとよい。


・事前に報告の内容を頭の中で整理しておく

・メモにもとついてポイントを順序よく報告する

・結論を先に述べ、ついで理由、経過、対策を述べる


正確を期すためには文書で報告するのが一番だ。

竹内秀樹(マナー講師)
気をつけてはいても、知らず知らずのうちに言葉によって相手を傷つけてしまっていることがある。

自分は何の気なしに言った言葉なのに、相手はその言葉に傷ついてしまう。

いつも仲のよかった人の態度が少しよそよそしい。

そんなときは「何か気にさわることを言ってしまったのだろうか」と一人でウジウジ悩むよりも、直接「何か失礼なことを言ってしまいましたか?もしそうだとしたら申し訳ないと思っています」と尋ねてみることだ。

小さな誤解がもとになってトラブルに発展することは多い。

早目に誤解を解いておけば、大きなトラブルにはならない。

逆に、誰かから意図的に言葉で攻撃される場合もある。

残念なことに、嫉妬深い人や被害者意識が強い人はどこにでもいる。

こうしたマイナスの言葉にはプラスの言葉で対応するのが一番である。

どんなときでも態度を変えずに、明るく接するように心掛けることだ。

悩んで暗くなってしまっては相手の思うつぼである。

苦手な人はどこにでもいるものだ。

いちいち逃げていては切りがない。

いじめたい人は、相手がビクビクしているとなおさらエスカレートしてもっといじめたくなる。

したがって馬耳東風と聞き流し、ケロッとしているのが一番よい。

竹内秀樹(マナー講師)
同業他社が、まったく新しい企画の製品を開発しているというような情報を入手すると、企業は、それをいろいろと吟味するが、もし、その企画が、夢想だにしなかった斬新な内容であるとか、自社に脅威となるほどの優れたものであれば、ためらうことなくそれを盗用し、いかにも自社独自の構想として、その会社よりも一足先に発表してしまうこともある。

企業というものは、なかなかズルイのだ。

これによって、新規企画をしている他社の反応をみるのである。

また、市場の反応も調べようという魂胆もある。

このような段取りをしながら時間をかせぎ、その一方では、全力を挙げて、競争相手の企画に対抗する手段を講じていくのである。

マスコミに表れる新製品の発表を見ていればわかるが、発表されたもののすべてが市場に出てくるわけではない。

マスコミを通じて発表することが、いわば、企画の妨害とか偵察のためのアドバルーンに終わる場合もあり、本当に売り出すかどうかは、発表のあとで決めることになるケースもある。

だから、企画に際しては、着想にせよ構想にせよ、その内容を外部に漏らしたり、不用意に誰かと相談することは絶対に禁物である。

竹内秀樹(マナー講師)
電車に乗っていると、突然、隣の人の携帯電話が鳴りました。

会話の断片から、ビジネス上の見積りに関しての情報のやり取りであることが分かります。

A社、B社という具体的な社名だけでなく見積り金額が提示されていました。

いくら関係ない人たちが車内にいるといっても、同業者が聞き耳を立てていないとは限りません。

企業の秘密を公然と話していることになってしまいます。

携帯電話はたいへん便利ですが、電車や人混みのなかでの通話は、周囲の人にとって迷惑なものです。

携帯電話がかかってきたときは、そのまま話すのではなく次のように対応しましょう。

たとえば、事例のような車内の場合は、

(1)小さな声で「いま電車内ですので、折り返しこちらから電話をしますが、よろしいですか」と言って、次の駅で下車してかけ直します。

(2)その場でどうしても用件に対する返答をしなくてはいけないときは、人の少ないところに移動し、小声で用件だけを手短かにすませます。

話が長引くようであれば、電車内でしたら、(1)のように次の駅で下車してかけ直します。

また、着信音で周囲の人に迷惑をかけることがないよう、あらかじめ着信音量を小さくするなどの配慮も必要です。

竹内秀樹(マナー講師)
相手の意見を聞く柔軟性を持つことも、説得の技術の一つです。

説得上手な人は、相手の意見を聞きながら、結局は自分の思っている結論に相手を導いていきます。

意見を聞くコツは、相手が話したときに、「確かにそういう見方もありますね」「私もその点については同感です」などと、いったん意見を受け入れることです。

そうすれば、相手も安心感をもちます。

最初から「その意見は間違っている」などと言ってしまえば、相手は聞く耳を持たなくなり、まとまる話もまとまらなくなってしまいます。

最近、テレビで流行の討論会を見ていると、出席者は皆、理屈で相手を言い負かそうとしています。

「ディベート」(討論術)といった言葉も流行しているようです。

しかし、アメリカの社会ならともかく、日本の企業では、そうしたやり方はまだまだ通用しません。

まず相手の意見を認め、そのうえで「こういう方法もあるのでは」と話をもっていく方がうまくいくことが多いです。

人を説得する場合には、決して成果をあせってはいけません。

自分の意見を王張して、周りを説得しても、そう簡単に結果は出ないです。

とくに上司を説得するようなときは、時間をかけて少しずつ相手を変えていくという気持ちをもつことです。

「自分の意見で一石を投じることができればよい」くらいでちょうどよいでしょう。

竹内秀樹(マナー講師)