世の中どんなことでも
やってみないとわからないことが多いです。
いや・・・・わからないことばかりだと思います。
ワタシにとっての抗がん剤治療は
緊急入院した夜、胸水の処置と今後の流れの説明の中で
いきなり抗癌剤の予定を聞かされた時から始まりました。
手術が上手くいったあとは、抗がん剤治療を受けるものだと
それなりに“怖い”というものはあったけれど
“拒否”する程の知識もなく自然に受け入れた・・・という感じでした。
けれど、今になって振り返ってみると
7時間の手術と入院までの体力の低下等で
6クールのうち初めの頃の副作用はかなりきつい方だった気がします。
骨髄抑制(血小板などの低下)・関節の痛み・吐き気など・・・
便秘でトイレに座っていて貧血でトイレの前の廊下に
くの字になって脂汗を流したり
抗癌剤治療を受けにいって、輸血をして帰ってきたこともありました。
幸いなことに、肝臓や腎臓への副作用が出なかったので
抗癌剤が抜けた後は、ブロ友さんご存じの“元気なちこママ”に復活し
元気な自分と自分の意思ではどうしようもない自分を
抗癌剤治療の間くりかえしてきました。
そんな、治療の間でワタシがわかってきたことは
抗癌剤の合わないタイプの癌があるということ
脱毛・吐き気・倦怠感・関節痛のように一過性ではなく
しびれが長くのこる人・味覚障害が長く残っている人
抗癌剤のせいで腎臓・肝臓が弱ってしまい
癌は小さくなったはずなのに、癌以外の薬・治療が増えた人
副作用ひとつにしても色々なタイプの人がいました。
最近になって自分自身が体験してわかったことは
抗癌剤だけでなく、副作用を抑える為の薬の副作用で
苦しめられることがあるということでした。
スタートラインである一回目の抗癌剤治療は同じでも
2回目以降は、患者さんの症状・体調・薬の量などによって
副作用の出かたも、もちろん効果もみんな違うという事実でした。
何も知らない頃は、たまたま同じ癌の人の経験談に
自分の副作用の症状を照らし合わせて一喜一憂していました。
時には、薬の量も違うのに悪い所ばかりを当てはめて
しびれがずっととれなくなるとか
美味しいものを美味しいと味わうことができなくなるとか
QOL(クオリティ オブ ライフ)がおくれないんだったら
癌の数値が減っても意味がない=生きてる意味がないんじゃないか
一回目は自然に受け入れた抗癌剤治療でしたが
再発の治療では、いったんは抗癌剤拒否の意思を示し
実際、病院側は続けたかった治療を2回で止めました。
半年後、再再発がわかったとき診察室で主治医に
抗癌剤治療したくないという意思を伝え
セカンドオピニオンを受ける旨を伝えました。
しかし・・・・抗癌剤治療を受けないと固く決心したはずのワタシは
セカンドオピニオンの医師の抗癌剤の効果と可能性の話を聞いて
再度、抗がん剤にかけてみよう!!・・・と決心したのです。
過去2回癌細胞が消えたという事実
それは、ワタシの癌には抗癌剤が効いているという証拠であり
いっきに増幅していく癌細胞を少しでも減らすことが大事だと
食事療法等の免疫療法で免疫力をたかめてもそれはわずかで
抗癌剤の効果が過去のデータで出ているのであれば
それにかけてみるのも有りです・・・という医師の話に
初めて抗癌剤治療について納得のいく意味をみつけたのでした。
先に述べたように、抗癌剤治療はひとりひとり方法も効果も違います。
ワタシにとっての抗癌剤治療は、西洋医学的に完治目的ではなく
延命・・・・・時間稼ぎのためのものです。
時間を稼いでいる間に、東洋医学・生活の見直しをすることによって
完治・・・・という奇跡が起きるかもしれないけれど
それら東洋医学への思いは置いておきます。
今、ワタシの身体には副作用として
脱毛・頭の湿疹・手足のしびれ・太もものしびれ・膝裏のだるさ
これらがでています。
頭の湿疹以外は、数カ月残りそうな副作用です。
脱毛に関しては、これから先抗癌剤治療をしているかぎり
長く伸びてもウィッグにサヨナラできる長さは期待できません。
これが、抗癌剤治療を受けている者の現実なんだと
受け入れようと思っています←まだ受け入れられていません。
先日の入院で、2度目の抗癌剤の点滴の途中で
軽いアレルギー反応が現れた時
ポトポトとおちる点滴をみながら必死で祈っていました。
「どうか、全部身体の中に入っていってください・・・」と
それなりに悩んで悩んで決心した抗癌剤治療です。
決めたからには、今は信じて受けなきゃ意味がない!!
そんなふうに思っている自分の気持ちの変化に
どこかでびっくりしている自分がいました。
そのことがあってから
ずっとずっとワタシのなかで、抗癌剤治療について
気持ちの整理をつけたいと思っていました。
数日前から出てきた先の副作用を感じてるなかで
どこかで気持ちが凹んでいたのでしょうか?
数年ぶりに癌患者さんの闘病ブログを何件もみました。
結果、得体のしれないものに余計に凹んでしまいました。
ワタシの場合、闘病ブログはみないほうがいいと判断しました。
これから先、ずっと二者択一を強いられる状況が続きます。
外来の度、治療の度に抗癌剤治療方法を
その場で選択していかなければいけません。
とりあえず、今日このつぶやきを書き終えたことで
抗癌剤治療について整理がついたような気がします。
余談ですが、某ブログで辛い時の対処方法は?という質問があったけど
ワタシにとっての対処方法のひとつは
想いを書きなぐる(吐き出す)ということだと再認識しました。