プライド
「傲慢」の名を持つホムンクルス。
最初に造られたホムンクルスで「お父様」の本来の姿に似せてある。
セリム・ブラッドレイの正体。
「始まりのホムンクルス」と
名乗るホムンクルス達のリーダー的存在。
普段は「容れ物」と呼ばれる少年の体で行動し、
ブラッドレイの養子・セリムとして振舞っている。
セリムでいる時は年相応の少年を演じ、
ホムンクルスとしての正体を
現す時は紳士然とした丁寧な口調で話す。
その本質は名の通り「傲慢」であり、
兄弟すらも駒同然に扱う非情さをみせる。
ホーエンハイムは「傲慢」こそが
「お父様」の本質とし、だから最初に切り離され、
性格や姿が似ている
(あるいは似せて造られた)と指摘している。
物語初期において目立った役割は少なかったが、
ラースとともに国家錬金術師の最終選定を行う、
「お父様」の代理として監督、
命令などを行っていると思われる描写がある。
表向きは古くからセリムの姿で、
要人達の傍らにいた。
作中では特に国土錬成陣のトンネルを監視しており、
侵入者を撃退していた。
「約束の日」が迫ると、
自身の正体を見破った
ホークアイに圧力をかけるなど
表舞台にも積極的に登場するようになる。
上述のように性格は非情で傲慢であり、
人間を馬鹿にすることもある。
養母であるブラッドレイ夫人に対しても、
セリムとして良い息子を演じ「家族ごっこ」
と称している。
一方で、母親の情というものに興味を持ち、
「あれは好きだった」と吐露している。
また、ホムンクルスの矜持を述べる一方で、
(我々と違い)人間は揺ぎ無い信念を持っていると評してもいる。
特に国土錬成陣が発動してからは、
傷ついていく自分に目をくれない本当の父親の姿を
エドワードに指摘され、消滅する間際には
偽りであるはずの両親(ブラッドレイ夫妻)を思い浮かべていた。
ホムンクルスとしての固有能力は、
本体である影を自由自在に操ること。
本体は巨大な影に無数の目や鋭い歯を持った
口が備わった不定形の姿をしており、
フラスコの中の小人としての
「お父様」に似た姿をしている。
この影は伸ばしたり広げたりするなど、
変幻自在に形を変えることができ、
強度も自由に変えられる。
例えば槍のように尖らせて伸ばすことで
並の防壁など意に介さない強力な攻撃となる。
また影さえあれば、それを媒介にしてどこまでも伸ばせる。
一方で弱点として、
影は本体から切り離すことができず、
切り離されると先が消滅する。
また完全な暗闇では影は出せず、
逆に強い光の前でも影は作れない。
国土錬成陣の外に出ることもできない。
他にも、鎧のアルフォンスに対し
影で自由を奪い意識を乗っ取ったり、
グラトニーやキンブリーにしたように
影の中に飲み込んでしまうという能力も見せる。
これはグラトニーの能力とは異なり、
命そのものを自分自身に取り込んでしまう能力で、
グラトニーを取り込んだ結果、
彼の能力である鋭い嗅覚を会得している。
ホークアイやグリードに
「グラトニーとは比べものにならないプレッシャーを感じる」、
「俺から見てもあれは化け物だ」
と言わしめたり、エンヴィーを
「こわっぱ」と一喝したりするなど、
他のホムンクルス達とは
一線を画する存在として描かれている。
「約束の日」、目的の成就のため率先して動く。
最後の人柱としてマスタングの扉を開かせるため、
人体錬成の構築式を持った「金歯医者」を半分取り込み、
強制的に彼の扉を開くも、代償で身体が崩壊を始めてしまう。
そのため、新たな「容れ物」として
エドワードの肉体を乗っ取ろうとする。
しかし先に取り込んでいたキンブリーが意識内に出現、
プライドのホムンクルスとしての矜持を
捨てた行動に納得せず妨害行動をとったため
乗っ取りに失敗。自身を「賢者の石」として
侵入してきたエドワードに手の平サイズの
胎児のような本体を引き出され敗北、
体が霧散した。
「約束の日」の後は、
ブラッドレイ夫人に引き取られる。
かつての記憶は無く、
本当に年相応の少年として育っている。
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