なぜフィリピンがないの? | マニラではたらく社長のブログ

なぜフィリピンがないの?

日本の某大手シンクタンク会社の方が来社された。

シンクタンクとして有名な会社ではあるが、実はシステム部門の売上がすごく、国内のSIerの中でも最大手の会社さん。

中国で二十数か所ものアウトソーシング拠点を持ち、中国へのオフショア開発をかねてより推進しているとのことだが、リスクヘッジというか、ChinaプラスOneとして、次をどこにするか?というレポートを作成するための調査のために訪問された。

インドやベトナムなどが、日本サイドでは注目されているようだが、その会社の社内でもなぜか「フィリピン」という単語が一切出てこないらしい。

先月帰国の折に訪問した、大手の人材派遣会社においても、「中国、インド、ベトナムにおける理工系人材比較」なる報告書を頂いたのだが、比較して「劣る」部分があるという結果が出ているのならまだいいのだが、比較する対象にさえもフィリピンが含まれていないことそのものが、私的にはかなりクエスチョンマーク(はてなマーク



なんでなんでしょうね?



アメリカの大きな調査会社による、アウトソーシング先の調査レポートを見る限りでは、フィリピンはインドに次いで高い評価を受けており、その%もベトナムなどよりははるかに上を行っている。

つまり、日本だけが、フィリピンという国をアウトソーシングのパートナーとして、低く見積もっているわけだ。

当社を訪問されたシンクタンクの方も、ひたすら首をかしげており、綿密な調査結果を踏まえてみても、実態としては中国に次ぐパートナー国としては、「フィリピンが一番適しているはず」と断言してくれている。



嬉しいことですね。



そういった大手の会社にガンガン出てきてもらいたいものだ。(提携先として当社を使ってくれればなお嬉しいが・・・ニコニコ


その会社がフィリピン、というかフィリピン人技術者を高く評価してくれるもっとも大きな要因は、表現は悪いかもしれないが、やはり「使い易さ」ビックリマーク

フィリピン人が潜在的に持つ気質や、人懐っこさ、素直さが、日本人のDNAに近いものがあるのではないか?という点において、フィリピンを評価してくれている。

確かに、日本語という意味では漢字圏である中国人の方が圧倒的に優位性があるだろうし、技術力という意味では潜在的に数学や物理の力がずば抜けているインドの方がはるかに高い。

でも、日本の会社や日本人が現場レベルで、外国人を使っていく場合において、果たして中国人やインド人とスムーズにやり取りが出来るのか?日本サイドできちんと仕様を固めて、プロセスを定義づけても勝手に解釈して突き進んでしまう気質を持つ中国人やインド人がスムーズに日本人のエンジニアと一緒に作業が出来るか?

この辺の感覚を重要視されていた。


日本人との親和性、人の純粋さ、とりあえず言うことを聞いて一生懸命やってくれるという、フィリピン人の性格を考えていくと、アウトソーシング先としては十分な素養を持つはずだ。


ビジネスのシーンではまだまだマイナーなフィリピンではあるが、是非とももっと脚光を浴びてもらいたいものですね!!