IT技術者派遣と興行ビザ? | マニラではたらく社長のブログ

IT技術者派遣と興行ビザ?

今回の東京出張においては、
「人材派遣」、特にIT技術者の派遣に関して、
その関係者と打ち合わせする機会が多かった。

日本国内の技術者不足は、相変わらず厳しい様子。

IT技術者であれば、その資格を満たしていれば、
比較的容易にビザが下りることから、人材育成の仕組みと、
送り出し体制、顧客サイドの協力などをしっかり線で結べば、
それなりに安定したビジネスになるだろう。

当社で考えている人材派遣のモデルは、
技術も業界も知らない派遣業者が、
片っ端から高値で企業に売りつけるような形ではなく、
小さいながらも当社内で実績を積み、教育課程を経た人材を
成功報酬的に日本の大手企業さんに紹介し、
日本でも成果を上げてもらう仕組みだ。

当社内で経験を積んできているので、日本の企業としての
習慣やマナーは身についているし、そして人柄や性格なども
十分解析できているので、自信を持って送り出しができる人材
のみを率先して送り出していく。

受け入れる側も、一定期間日系企業で鍛えられているということで、
安心感も得られるだろう。

フィリピンサイドで働く社員たちも、
「頑張れば、日本で働ける!」
という目標ができるので、モチベーションが大きく変わる。

そうなってくると、自然に仕事のクオリティが上がってくる。

まだまだ小規模ではあるが、少しずつでもその規模を広げ、
大きなムーブメントとしていきたいものだ。


余談だが・・・・

名古屋に出張した際、「折角マニラから来てくれたのだから」、
ということで気を遣って頂き、お客様がいわゆるフィリピンパブに
連れて行ってくれた。

一昔前のフィリピンパブの光景を知っている者としては、
唖然とするくらいの閑散とした光景。

働いているフィリピン人の女の子達の殆どが、
日本人と結婚した人。

そしてその内の8割はいわゆる「偽装結婚」による
婚姻ビザで入国して働いている。

人数的には以前の雰囲気と比べると1/3くらいだろうか。

それでも日本で働けることで、喜んではいたが、
自分の身がすごく危うい氷の上に立っているという
危機感を持ちながら毎日働いているそうだ。

日本の入管が「興行ビザ」を制限してから、約一年半。

フィリピン国内では仕事に就けるチャンスが限りなく
少ないのだから、海外に出稼ぎに出るしかない。

戸籍を汚してまでも、何とかして日本へ行きたいと
思う気持ちは、本当に仕方のないことだと思う。