風景の音楽

風景の音楽

“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年5月1日(水)
メカニックサウンド D51の響き(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャケット★★★☆☆)
ジャンル:生録、SL


Side 1 
1.木曽路を走る、小野の滝付近(中央西線)
2.トンネルを抜ける(中央西線)
3.加太~中在家間の力行(関西本線)
4.加太出発から中在家信号所までの客室内(関西本線)

Side 2
1.中津川~落合川の機関室(中央西線)
2.中在家信号所のスイッチバック(関西本線)
3.北海の原野を行く(千歳線)
4.太平洋を背に(函館本線)

録音 村瀬良一

Recorded 1973
Released by ビクター音楽産業株式会社-CD4K-7004(Stereo CD4)

昨日の日の入りは18時41分だった。
今朝の日の出は5時6分だ。
今日から五月だ。
風薫る皐月、いよいよ初夏が始まる。

中央西線、関西本線、北海道を走るD51の73年録音。
ビクターの4チャンネルステレオ録音である。
たしかに4チャンネルで掛けたらさぞ楽しかろう。
我が家にはTV用に買ったサラウンドシステムがあるが、二階で冬眠している。

針を下ろすと、鮮明な走行音が流れ出す。
久しぶりでSLの生録LPを手に入れた。
70年代は生録がブームになった。
パラボラマイクやデンスケを担いだ連中が線路に群がったものだ。

中にはオープンデッキをバッテリ駆動するという強者も居た。
ステラやナグラとかのプロ機はとても買えないが
ウーヘル4220なんてのは手の届くレコーダだった。
アタシはソニーのTC-D5Mを購入して演奏の生録に励んだものだ。

メタルテープが使えるカセット・デンスケは大音量にも平気でしっかり使えた。
いざとなればリミッタも設定できて便利だった。
生録は演奏記録が主体だった。
孫か生まれて梅小路の蒸気機関車館に行くようになって再開した。

梅小路公演に蒸気機関車館からの引き込み線がある。
林の中に小型テントを立ててそこからSLの生録をした。
マイクはもちろんソニーのF115で、ステレオバーに付けて使う。
昔は安価だったが今ではリバイバルして1本が7万円もする。

F115は全天候型で暴風の中でも使える優れもののマイクだ。
コンデンサのステレオ・ワンポイントも持っているが
やはりSLを録るならダイナミック・マイクがよい。
ケーブルも長いし、これを仕掛けてテントの中で寝転んで待つのだ。

このアルバムはジャケ裏面にしか解説がなく、
どんな機材でどう録音したかは書かれていない。
生録ファンにはそれが貴重な資料なのだということをビクターは判っていない。
それでも久々に聴いたSLの生録、とてもいいものでした。

風薫る五月だ。
人出が増える連休の外出は避けてVINYL鑑賞に耽ろう。
連休明けにはそろそろデンスケとテント持って
梅小路へ生録に出掛けてみようか。


 


令和6年4月30日(火)
Roman Guitar / Tony Mottola And His Orchestra(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャケット★★☆☆☆)
ジャンル:Pop, Jazz


Side 1 
1.Roman Guitar    3:30
2.La Strada    2:37
3.Anna    2:00
4.Arrivederci, Roma    3:28
5.Sorrento    2:40
6.Violetta    2:00

Side 2
1.Volare    2:07
2.Italian Serenade    3:35
3.Neapolitan Tarantella    2:05
4.Non Dimenticar    2:47
5.Woodpecker Song    1:50
6.Na Voce    3:24

Phil Bodner, Stanley Webb(sax, cl, fl), Dominic Cortese(acco), Al Cassamenti, Bucky Pizzarelli, Tony Mottola(g),Bob Haggart(b), Bobby Rosengarden(ds), Phil Kraus(xylop, perc), Tony Mottola And His Orchestra

Recorded 1959
Released by Command – RS 816 SD(stereo)

今日から72候は“牡丹華(ぼたんはなさく)”。
牡丹の花が咲くといよいよ春の終わり、もうすぐ初夏となる。
昨日の日の入りは18時40分だった。
今朝の日の出は5時7分だ。

トニイ・モットーラの59年録音。
コマンドのオリジナル盤である。
滴が噴き出ているジャケット。
なんだか包装紙みたいな感じがして可笑しい。

針を下ろすと、ノスタルジックなギターが流れ出す。
遙か昔の商店街のBGMで流れていたような雰囲気だ。
現代では絶対に売れないだろうアルバムだ。
ギターのバックに流れるハモンド・オルガンがレトロな雰囲気を醸し出している。

これは喫茶店でBGMに流すにはよさそうだ。
もちろん古風で小さな純喫茶である。
棚の上に置いた真空管ラジオに繋いで素知らぬ顔で流すといい。
近所の喫茶店が改装してつまらぬ店になったのが残念。

ボーカルの入らぬインスト・アルバムを朝のひとときに掛けると
まことに優雅な気分に浸ることが出来る。
このアルバムを買った人はどんあ聴き方をしたんだろう。
応接間に置いたコンソール・ステレオで掛けたんだろうか。

それはTVドラマの“まぼろし探偵”に出てくる感じだろうな。
数年前にDVDで全話を入手したがまことにノスタルジをかき立てられた。
あの当時は主人たるもの、会社から帰宅すると和服に着替えていた。
家内は初めから和服に割烹着姿だ。

アタシもそういうカッコウをしたいものだ。
冬は和服に股引履いて、夏は浴衣姿だ。
パンツなんぞ履かずに褌でなきゃね。
などと夢想しながら聴くのに最適なアルバムでした。


 


和6年4月29日(月)
Mr.Crosby & Mr. Mercer(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャケット(★★☆☆☆)
ジャンル:Jazz, Pop


Side 1 
1.Mr Gallagher And Mr Shean
2.Too Marvellous For Words
3.Blues In The Night
4.Rob White (Whatcha Gonna Swing Tonight)
5.You Must Have Been A Beautiful Baby
6.On Behalf Of The Visiting Fireman

Side 2
1.In The Cool, Cool, Cool Of The Evening
2.I'm An Old Cowhand
3.Ac-Cent-Tchu-Ate The Positive
4.Autumn Leaves
5.When The World Was Young
6.The Waiter And The Porter And The Upstairs Maid

Bing Crosby(vo), Johnny Mercer(vo), Connie Boswell(vo), Jane Wyman(vo), The Andrews Sisters(vo), Mary Martin(vo), Jack Teagarden(tb), Jimmy Dorsey And His Orchestra, Bob Crosby And His Orchestra, 

Recorded 1937~1951
Released by MCA Coral – CDLM 8025(mono) / Music For Pleasure – MFP 50554(mono)

昨日の日の入りは18時40分だった。
今朝の日の出は5時8分だ。
今朝は又どんよりとした曇り空だ。
午後には雨となるようで、昨日に洗濯を済ませておいて正解だった。

ビング・クロスビイとジョニイ・マーサーの37年から51年にかけてのコンピ盤。
オリジナルは75年復刻のMCA、これは82年復刻のMFP盤。
赤と紫のツートンカラーのジャケット。
あまり良い趣味ではないね。

針を下ろすと復刻盤だけあってノイズレスでたいそうしっかりした音だ。
クロスビイとマーサーがデュエットしている。
オケ伴はジミイ・ドーシイ楽団とボブ・クロスビイ楽団だ。
40年代前後のオケ伴は実によいものだ。

50年代の洗練されたオケ伴と比べると
40年代の演奏は田舎じみたところがあってまことに心地よい。
ネルスン・リドルにもこのノスタルジックで泥臭い演奏はとてもマネできまい。
40年代のクロスビイはどれを聴いてもいい心持ちになる。

アタシが生まれる10年前の演奏だが、
このころ日本は太平洋戦争の最中で
いやはや、身の程を知らぬ戦争を仕掛けるとは愚か極まるものであった。
まあ、タラレバはよしとこう。

クロスビイの演奏を今の時代にカバーしても意味はない。
当時のままの録音遺産を聴くだけでよいのだ。
後面開放の大きなボックスに超高能率のジェンセンなんかを入れて
真空管アンプで鳴らしたら心地よいだろうな。

こぢんまりしたの喫茶店風の部屋で
ゆったりとクロスビイを聴きたいものだ。
昔は“山猫亭”というJazz喫茶を開きたいなんておもったりしたっけ。
もちろんお客さんは猫だけで充分でありんす。


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令和6年4月28日(日)
Young Americans / David Bowie(★★★★☆)
ノスタルジ度(★★★☆☆)
ジャケット★★★☆☆)
ジャンル:Pop Rock


Side 1 
1.Young Americans    5:10
2.Win    4:44
3.Fascination    5:43
4.Right    4:13

Side 2
1.Somebody Up There Likes Me    6:30
2.Across The Universe    4:30
3.Can You Hear Me    5:04
4.Fame 4:12

David Sanborn(sax9, David Bowie(vo, kb, g), Michael Garson(kb), Carlos Alomar(g), Earl Slick(g), John Lennon (g : B2, B4), Emir Ksasan, Willy Weeks(b), Andy Newmark, Dennis Davis(ds), Larry Washington, Pablo Rosario, Ralph McDonald(perc), Anthony Hinton, Ava Cherry, Diane Sumler, Robin Clark, Warren Peace(b-cho)

Recorded Aug.11, 1974 ~ Jan. 1975
Released by RCA Victor – RS 1006(stereo)/ RVC株式会社 – RVP-6131(stereo)

昨日の日の入りは18時39分だった。
今朝の日の出は5時9分だ。
今朝はよく晴れて爽やかな青空が拡がっている。
気温は29度まで上がるようで洗濯日和だ。

デヴィッド・ボウイの74~75年の録音。
オリジナルはRCA、これはRVCの同時発売盤。
ボウイの若々しい顔のジャケットだ。
国内盤だが76年発売なので音は悪くないだろう。

針を下ろすとソツはないもののインパクトは弱いカッティングだ。
中高域の柔らかな音はCDでは出せないから、これでもよかろう。
ボウイはビートルズと同じく英国発音なので聴き取りやすい。
アタシは一時期パンクやグラム・ロックに入れ込んでいたことがあった。

スレイドもLPを買うほどではなかったが好きだったね。
ボウイが“Ziggy Stardust”を出したのは72年のことだった。
アタシがまだ学生だった頃だ。
下宿の二階の六畳間でバラックのFMチューナで聴いたものだ。

このアルバムの次に作られたのが“Station to Station”で76年に発売された。
このあたりのボウイはアタシの感覚に合っていてとても好きだったが
なぜかコピーすることはなかったな。
晩年のボウイは初期よりもずっと佳い演奏をするようになった。

“Ziggy Stardust”も晩年の演奏の方がヨロシイ。
久々にボウイのVINYLを聞き返したいが
いったいどこに仕舞ったのか、まったく判らない。
段ボール箱だけでも50箱を越えているから早くラックを整備しなくては…。


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令和6年4月27日(土)
Free And Easy / Helen Reddy(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★☆)
ジャケット★★★☆☆)
ジャンル:Pop Vocal


Side 1 
1.Angie Baby
2.Raised On Rock      f
3.I've Been Wanting You So Long
4.You Have Lived
5.I'll Be Your Audience

Side 2
1.Emotion
2.Free And Easy
3.Loneliness
4.Think I'll Write A Song
5.Showbiz

Helen Reddy(vo),  Nick DeCaro(arr)

Rrecorded 1976
Released by Capitol Records – ST-511348(stereo) / 東芝EMI株式会社 – ECS-80064 (stereo)

昨日の日の入りは18時38分だった。
今朝の日の出は5時10分だ。
早朝はポツポツしていたが、もうすぐ止みそうだ。
今日は一日中ずっと曇り空の予報だ。

ヘレン・レディの76年録音。
オリジナルはキャピトル、これは東芝の同時発売盤。
粒子の粗いジャケットがいい雰囲気だ。
プロモ盤なので音には期待できる。

針を下ろすと高域の良く伸びた鮮烈な音だ。
プロモ盤は一番早いプレスなのが効いている。
“Angie Baby”はアタシが就職した頃にカーラジオでよく掛かっていた。
リフが印象的な曲でよく覚えて居る。

当時は毎月給料日に京都三条の十字屋で一,二枚の輸入盤を買っていた。
買ったばかりのVINYLを持って河原町通りの“蝶類図鑑”で
ジャケットを眺めるのが楽しかったものだ。
アパートの押し入れの中にオーディオ兼VINYL置き場を作った。

ヘレンの歌唱を聴いていると若かった頃をおもいだす。
嗅覚と聴覚は不思議なもので、記憶と強く結びついている。
ふと流れた匂いで遙か昔のことがありありと蘇ったりする。
オンガクも同じタイムマシンである。

ヘレンのVINYLを買ったことはない。
アタシの記憶にあるのはすべてカーラジオから流れたものだ。
ホンダの赤いシティにはなぜか立派なカーステが付いていた。
16cmのスピーカにグライコの付いたカーステで聴くPopsは楽しかったものだ。